研究分担者 |
渋谷 政昭 高千穂大学, 経営学部, 教授 (20146723)
佐井 至道 岡山商科大学, 法経学部, 教授 (30186910)
大和 元 鹿児島大学, 理学部, 教授 (90041227)
大森 裕浩 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (60251188)
星野 伸明 金沢大学, 経済学部, 助教授 (00313627)
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研究概要 |
本研究では個票開示問題に関して平成16年度にも多くの重要な研究成果が得られた. 本研究で継続的に研究している母集団一意数推定問題に関しては,超母集団モデルに基づく推定法に関して星野による著しい研究成果が得られている.これは,確率分割に関して重要なPitmanモデルとこれまで我々のグループで研究して来た混合ポアソンモデルの関連を示す結果であり,標本中に観測されたセル数によって条件つけした条件つき分布を考えることにより,両者のモデルが共通の構造を持つことが明らかとなって来ている.また佐井によるノンパラメトリックな母集団一意数推定のアルゴリズムも進歩を見せており,扱える母集団のサイズが数十万程度まで可能となって来た.これによりノンパラメトリック母集団一意数推定法も近いうちに実用の範囲にはいって来るものと考えられる. また竹村による,多重分割表の分解可能モデリングを用いた集団一意数推定問題については,分解可能モデルの集合の大きさの指数的増加という困難をマルコフ連鎖モンテカルロ法を用いることにより解決する手法の有効性が確認されつつある.これにより,キー変数が15個程度までは,分解可能モデリングを用いて,集団一意数の推定のみならず,レコード毎に母集団一意である確率を推定できる見通しがたって来ている.
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