• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

単塩基多型と医薬品化学構造からの高次元データマイニングによる薬効評価

研究課題

研究課題/領域番号 14208032
研究機関関西学院大学

研究代表者

岡田 孝  関西学院大学, 理工学部, 教授 (00103135)

研究分担者 一石 英一郎  東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 助教授 (20361206)
鷲尾 隆  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00192815)
雄山 真弓  関西学院大学, 文学部, 教授 (90103134)
キーワードデータマイニング / 診療記録データベース / カスケードモデル / 化学構造 / 代謝酵素 / 国際研究者交流 / ペルー
研究概要

研究第3年目にあたる本年度は,昨年度収集した老人病院の診療記録について,薬効評価を中心としてさらなるマイニング作業を進めるとともに,医薬品群の特徴的構造のマイニング,それらを支えるマイニングの理論面,およびシステムの実装についても幅広く研究を遂行した.以下に本年度行った研究の内容を項目に分けて示す.
1.本研究開始時に収集した老人病院受診者125人の診療記録データについては,薬効評価のマイニング結果にもとついて,医師である一石がその内容を再精査し,薬効評価の再確認を行った.それにもとづいて,マイニングを進めた結果,薬品問相互作用についてより明確な結果を得ることができた.さらに,これらの患者について追跡調査を行った.このデータについては,SNPsの測定結果と合わせて,来年度解析を進める予定である.
2.多数の医薬品に対して,その薬効とMedlineにおける関連遺伝子群の出現頻度,およびその医薬品を投与した場合の重要な遺伝子群の発現強度データを入手し,内容について予備的な検討を行った.本データに関しても,来年度解析を進める予定である.
3.医薬品の化学構造と生理活性間の相関を調べるマイニングにおいては,カスケードモデルによる出力ルール数の削減に成功し,化学者の協力を得て,特徴的な化学構造の抽出を実際に行えるようにシステムを整備した.ドーパミンのD1-D4およびDautoの各受容体に対して,アゴニスト,アンタゴニスト活性を有する化合物群の特徴抽出に成功した.
4.データ分布の全貌を把握するための方法として,カスケードモデルのような部分的な特徴を把握するだけでなく,大きな傾向をも把握する必要がある.そのためには,主成分分析のような方法が,数学的に素直で性質がよいが,名義変数を含むデータに適用できない難点があった.そこで,Giniの定義した名義変数の分散を共分散に拡張するための理論整備とシステム構築に成功した.この方法では,名義変数の各値をregular simplexの頂点として扱って合理的な共分激を得ることができるとともに,主成分分析によりKL-plotを生成でき,しかもその主軸を容易に解釈できる.来年度はこの方法を上記1,2のデータに適用する予定である.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] アクティブマイニングによる化学物質群からのリスク分子発見Discovery of Risk Chemicals by Active Mining2005

    • 著者名/発表者名
      岡田孝, 高橋由雅
    • 雑誌名

      人工知能学会誌特集アクティブマイニング 20巻・2号

      ページ: 211-218

  • [雑誌論文] RNA 3D Structure Prediction Assessing RNA 3D Structure Similarity from 2D Structure Similarity2004

    • 著者名/発表者名
      J.Barreda, Y.Shigenobu
    • 雑誌名

      Genome Informatics Vol.5・No.2

      ページ: 12-20

  • [雑誌論文] Effect of exercise on hepatic gene expression in rats A microarray analysis2004

    • 著者名/発表者名
      W.Aoi, E.Ichiishi, N.Sakamoto
    • 雑誌名

      Life Sciences 75

      ページ: 3117-3128

  • [雑誌論文] Evaluation of oxidative stress in diabetes mellitus2004

    • 著者名/発表者名
      T.Yoshikawa
    • 雑誌名

      Research communications in pharmacology and toxicology. Emerging drugs Vol.2

      ページ: 71-84

  • [雑誌論文] Extract of Perilla Flutescens Enriched for Rosmarinic Acid, A Polyphenolic Phytochemical, Inhibits Seasonal Allergic Rhinoconjunctivitis in Humans2004

    • 著者名/発表者名
      H.Takano, N.Osakabe
    • 雑誌名

      Exp Biol Med Mar.2004 Mar;220(3)

      ページ: 247-254

  • [図書] A Correlation-Based Approach to Attribute Selection in Chemical Graph Mining2005

    • 著者名/発表者名
      Takashi OKADA
    • 総ページ数
      541
    • 出版者
      LNCS, Springer-Verlag(in press)
  • [図書] Spiral Mining using Attributes from 3D Molecular Structures2005

    • 著者名/発表者名
      Takashi OKADA, Masumi YAMAKAWA, Hirotaka NIITSUMA
    • 出版者
      LNCS, Springer-Verlag(in press)
  • [図書] Covariance and PCA for Categorical Variables2005

    • 著者名/発表者名
      Hirotaka NIITSUMA, Takashi OKADA
    • 出版者
      LNAI, Springer-Verlag(in press)
  • [図書] Learning first - order rules from data with multiple parts : applications on mining chemical compound data2004

    • 著者名/発表者名
      Sukree Sinthupinyo
    • 総ページ数
      945
    • 出版者
      ACM Press

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi