研究課題/領域番号 |
14208038
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加賀屋 誠一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70091436)
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研究分担者 |
小幡 卓司 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20214215)
名和 豊春 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30292056)
佐藤 靖彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60261327)
橋本 雄一 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90250399)
萩原 亨 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60172839)
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キーワード | 凍結防止剤 / 構造物のモニタリング / コンクリート構造物 / 鋼構造物 / 路面管理 / 利用者コスト / GIS / セメント |
研究概要 |
3年間に渡る研究のまとめを行った。2004年4月から10月まで、月1回のペースで、平成14年度と平成15年度に行った研究について報告し、積雪寒冷地における道路維持管理システムの構築について議論を行った。本研究では、凍結防止剤が交通機能に与える影響と凍結防止剤が構造物の劣化に与える影響について分析を行った。両者の維持管理システムの高度化を目指した。最初に、道路交通システムを支えている道路維持管理について検討した。冬期における道路状況を時空間的に把握できるWebデータベースを開発した。さらに、利用者の交通機関分担を考慮した凍結防止剤の最適散布量について検討した。効率的な路面管理や冬期における交通行動の変容が実現されることによって,凍結防止剤利用の抑止が可能となる。 一方、凍結防止剤によって劣化が促進するコンクリート構造物の劣化把握を詳細に行った。コンクリートの主材料であるセメントの塩分浸透抵抗性の強化を検討し、具体的な方法を開発した。また、構造物の修繕・修理をマネジメントする必要があるが、鋼構造物を例にその修繕順位の決定方法について検討した。さらに、災害を例に土木構造物の破壊に備えたリスク分散システムの構築を試みた。これらによって、凍結防止剤に強い構造物の実現、緻密な構造物マネジメントが可能となる。 凍結防止剤の利用場面を前提とした道路維持管理システムの構築に資する要素技術の開発には成果を残せた。個々の要素を組み合わせた総合マネジメントシステムの構築を目指していたが、残念ながら方向性のみを示すにとどまった。今後、これらの要素技術とその連携が冬期における道路維持管理システムにおいてどのような効果を与えるかについて検討していきたい。
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