研究概要 |
本年度は,前年度に構築した眼球注視インタフェース設計の方法論を適用し,実際に眼球注視インタフェースのプロトタイプを構築するとともに,これをユーザビリティの観点から評価した.具体的には,以下のような成果を得た. (1)効果的な眼球注視インタフェース実現のための人間の視覚特性・眼球運動特性の解明とその適用への検討 前年度に構築したタイピング・インタフェースを,眼球注視によるタイピングと組み合わせた眼球注視インタフェースの設計を行うため,人間の眼球運動特性・視覚特性を解明するための実験を行った.これらの研究成果について,人間工学国際会議(15th Triennial Congress of the International Ergonomics Association)において成果を発表した. (2)ALS患者向け眼球注視インタフェースのプロトタイプ構築 上記(1)の実験により明らかとなった人間の眼球運動特性・視覚特性をインタフェース設計に利用できる形式にまとめた.このような人間の眼球運動特性・視覚特性をもとに,ALS患者向けの眼球注視インタフェースのプロトタイプを,研究狭量者とともに構築した. (3)眼球注視インタフェースを利用したアプリケーション・ソフトへの適用とそのユーザビリティ評価 上記(2)で構築した眼球注視インタフェースを利用したアプリケーション・ソフトを開発し,それを利用したタスクを遂行する実験により,構築したインタフェースのプロトタイプのユーザビリティを評価するとともに,改善項目などを検討した.
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