研究概要 |
本年度は,以下の項目について実施した. (1)眼球注視インタフェース設計方法論の体系化:今までの研究で実施した身障者向け簡易型眼球注視インタフェースと,これを拡張したインタフェースの構築にあたって開発した技術,ユーザビリティ等の評価を行うために用いた方法論,および設計の思想について整理するとともに,既往の研究成果・知見も総合し,身障者をはじめ,他のユーザを対象とした実用的な眼球注視インタフェースの設計・開発に当たって採用すべき,標準的な設計方法論としてまとめた. (2)眼球運動特性のまとめ:眼球注視インタフェースの評価のために行った一連の実験結果を総合し,特に眼球をコンピュータの入力として用いる際に問題となる眼球運動特性について整理し,これらの発生のメカニズムについて知見を得た. (3)身障者向けの眼球注視インタフェース導入に向けた課題の整理:一連の研究で行った眼球注視インタフェースのプロトタイプの改善,およびその改善に対する評価の結果に基づき,眼球注視インタフェースの特性についてまとめた.これに基づき,これらの特性と,身障者の症状,生活環境および公的な支援制度の現状等との関係から,眼球注視インタフェースを実装するに当たっての課題およびその解決のための方策について整理した. (4)研究のまとめ:助成期間に実施した一連の研究の成果についてまとめた.
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