研究分担者 |
佐柳 敬造 東海大学, 海洋研究所, 助教授 (40332308)
楠本 成寿 東海大学, 海洋学部, 助教授 (50338761)
服部 克己 千葉大学, 海洋バイオシステム研究センター, 助教授 (60244513)
加藤 照之 東京大学, 地震研究所, 教授 (80134633)
鴨川 仁 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (00329111)
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研究概要 |
これまでの基盤研究等により整備されてきた東海および関東地方の電磁気観測網を良好な状態で維持し,地磁気・地電流データの収録を実施した.その結果,DC-ULF帯では前駆的な現象を観測するのに3成分磁力計が最も有利との結論に達した.地殻変動観測では,東海スロースリップに対応すべく,別途予算で展開したGPS観測網を維持し観測を実施した.さらに将来有望な能動的地下監視技術と位置づけられる電磁アクロスの基礎実験を実施し,440Amというダイポールモーメントで40km離れた観測点で2週間のデータスタッキングによりシグナルの検出に成功した. 海底電磁気観測では,東海大学で開発した海底電位差磁力計をJAMSTECの初島沖海底ケーブルに接続し,一年以上無故障でリアルタイム観測を実施し,コサイスミックの地磁気・地電位差変化の観測に成功した. 日本列島,特に中部地方や首都圏は直流電化鉄道からの漏洩電流がノイズとして支配的なため,良好な観測データを得る事が難しかったが,ノイズ自体を積極的に測定する事により,それらを除去する手法の開発を行った(主成分解析(PCA),独立要素解析(ICA),ウイナーフィルター,DFA(Detrend Fluctuation Analysis)等). 観測データの一般公開に関して,数多くのパラメータについてリアルタイムで処理を行い,WWWを通じて公開する事が可能となった.また最終年度に導入した備品により,一部の観測点はデータ回収をIP化し,従来水晶時計での時刻管理だったものをネット上の標準時計信号を用いて自動校正するシステムを構築し,遠隔観測点間のデータの相互相関処理を飛躍的に進展させる事が出来た.
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