研究課題/領域番号 |
14208049
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
福政 修 山口大学, 工学部, 教授 (20026321)
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研究分担者 |
内藤 裕志 山口大学, 工学部, 教授 (10126881)
崎山 智司 山口大学, 地域共同研究開発センター, 助教授 (60162327)
竹入 康彦 山口大学, 核融合科学研究所・粒子加熱プラズマ研究系, 教授 (60179603)
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キーワード | NBI用負イオン源 / 体積生成 / 表面生成 / VUV放射スペクトル / H^- / D^-生成の同位体効果 / RF放電プラズマ / レーザ光脱離法 / 磁気フィルター |
研究概要 |
1.角型負イオン源でのD^-負イオン体積生成とその高効率化 ・磁気フィルター磁場強度の変化およびフィラメントと磁気フィルター間の距離を調整することで、電子密度n_eおよび電子温度T_eを制御し、負イオン体積生成の最適化が十分可能なことを確認した。 ・n_eおよびT_e変化は解離付着過程(負イオン形成)に対してよりも電子脱離過程(負イオン破壊)により大きく影響する。従って、引出しを含めた負イオン体積生成の最適化・高効率化には、引出し電極近傍において、T_eが低く(T_e<1eV)n_eの高いプラズマ生成が必要である。 2.RFプラズマの生成と制御について検討した。特に、磁気フィルター法とメッシュグリッド負バイアス法によるT_e制御については、最適なメッシュサイズがプラズマに依存するが、グリッド法がT_eをより低下させ、負イオン生成に最適なプラズマ条件を達成し得ることがわかった。この制御法により、RFプラズマ中での負イオン生成および負イオン引出しを確認した。 3.ECR放電を用いて、水素/重水素放電プラズマ中のH^-/D^-生成へのアルゴン添加効果について検討した。水素または重水素ガス圧が2mTorr未満の場合にはアルゴン添加により負イオン生成は増大する。しかし、2〜3mTorr以上になると、アルゴン添加によりn_eは増大し、T_eは1eV程度に維持されるにもかかわらず、負イオン生成量は低下する。この時、振動励起分子生成に関与する真空紫外光の強度は低下する傾向を示し、負イオン生成にとって不可欠である振動励起分子生成がアルゴン添加により抑制されていることが判明した。 4.引出し領域の負イオン軌道の数値解析を行い、負イオン引出し確率の空間依存性を求めた。イオン源内において引出し電極から高々2cm程度以内で生成される負イオンのみが引出し電流に寄与することが判明した。即ち、引出し電極近傍での負イオン生成高効率化が重要である。
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