研究課題
基盤研究(A)
低アスペクト比実験装置であるLATE (Low Aspect ratio Torus Experiment)において、電子バーンスタイン波モードを使った電子サイクロトロン加熱により、中心ソレノイドによる誘導電場を一切用いずに、低アスペクト比トーラス(いわゆる球状トカマク)プラズマを立ち上げ、平衡形成を行った。得られた主な成果は以下のとおりである。1.定常垂直磁場のもとで、マイクロ波を入射することで、プラズマ電流が発生し、徐々に増加してある閾値に達すると、自発的に急速な増加に転じて数mm秒のうちに磁気面が形成され、球状トカマク平衡が得られた。2.45GHzのマイクロ波の場合は20kWの入射電力で3kAを超えるプラズマ電流が得られ、一方5GHzの場合は130kWで7kAのプラズマ電流が得られた。2.上記の自発的な平衡形成に引き続き、入射電力と垂直磁場を緩やかにランプアップすることによりプラズマ電流はさらに増大した。この遅い立ち上げ方式を用いた2秒の放電により、2.45GHzのマイクロ波電力30kWで、7.2kAまでプラズマ電流を立ち上げることができた。この電流は、トロイダルコイル電流の12%に相当し、球状トカマク平衡の初期段階に達した。3.上記の両者の場合とも、電子バーンスタイン波による第2、あるいは第3高調波ECHによりプラズマが加熱・維持されている可能性が高い。電子バーンスタイン波加熱を有効に行うためには、入射電磁波からEB波への高効率モード変換をはかる必要がある。これに関して、入射電磁波の偏波の最適化法を提案し、これが有効であることを理論解析で示した。
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