研究課題
基盤研究(A)
我が国のように地形起伏が大きく,温帯湿潤気候条件下に属するため水循環のフラックスが大きい地域では、相対的に低い透水性の山体基盤岩中においても、渇水比流量程度の涵養量をもつ地下水の存在が予想されるが、従来この山体基盤岩地下水資源を科学的調査に基づいて評価した例は、我が国においては皆無である。我が国ではこれまで主に第三紀・第四紀の未固結層帯水層地下水を主要な地下水資源開発の対象としてきたが、経験的には火山岩地域においても、しばしば山体麓部から豊富な湧水が確認されており、地下水資源開発の対象地域として科学的に評価されるべきであると考える。本研究では、わが国に広く分布する火山岩地帯(特に火砕流、溶岩等から構成される地域)における地下水の3次元的流動状況の把握を目的として、岩盤ボーリング調査及び現地涵養調査、流域内河川流量観測、海岸部での海底湧水湧出量調査及び地下水流動シミュレーションを併用することによりその実態解明を行うと共に、新たな未開発水資源としての評価を試みるべく、2002年度から2005年度の4年間に渡る調査研究を実施した。源流域、流動域、海岸流出域のそれぞれにおいて、対象とする火山岩の広域地下水流動を反映したユニークな流動特性が把握されると共に、本研究で新たに利用した様々な探査手法の有効性が明確に示された。また異なる調査手法を源流域から流出域に至る一つの研究流域で実施することでデータの相互比較が可能となり、そこから新たな知見を導き出すことで極めてユニークな研究成果が得られた。研究地域の選定、観測システムの設置に当初の2年を費やし、実質的な観測データが取れだして2年である。一部の成果は学会誌等に公表されたが、現在実施中の後続科研の成果も合わせて引き続き関連学術誌に成果を公表してゆく所存である。
すべて 2006 2005 2004
すべて 雑誌論文 (12件)
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