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2002 年度 実績報告書

環境汚染物質によるポルフィリン症の解析:ヘム合成と蛋白質合成の協奏とテンポ

研究課題

研究課題/領域番号 14208066
研究機関東北大学

研究代表者

清水 透  東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40118956)

研究分担者 黒河 博文  東北大学, 多元物質科学研究所, 助手
佐上 郁子  東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (10143033)
キーワード分子スイッチ / ヘム / 一酸化窒素 / キナーゼ / センサー / 蛋白合成 / 遺伝子工学 / ポルフィリン
研究概要

ヘムに制御される真核生物のイニシエーションファクターelf-2αキナーゼ(HRI)は網状赤血球においてヘムの濃度に依存してグロビンの合成を制御する。ヘム濃度が低いとHRIの活性化が誘導されelf-2のαサブユニットをリン酸化する。elf-2αがリン酸化されるとelf-2Bに恭子に結合してグニジン核の交換を阻害して、グロビンの合成を阻害する。HRいには2つのヘムが結合する。N末端には、ヘムは軸配位子が上下から強固に結合している。しかし、まん中のキナーゼドメインにはヘムが不可逆的に弱く結合しており、様々の条件でヘムは離脱する。この酵素のヘムによる活性調節はヘムの離脱によって制御されている。しかし、キナーゼドメインについてのヘムの研究は困難であり、ヘムが強固に結合しているN末端についての研究がまずヘムによる活性制御の機構を解明する第一段階として重要である。COがN末端結合ヘムへの結合速度及び解離速度は、非常に遅くそれぞれ2.0029μM-1s-1、0.003s-1であった。これらの値は、以前に報告されている6配位のヘモグロビンよりも遅かった。共鳴ラマンスペクトルよりCOはヘム平面から垂直に立っているが、COのOは遠位にアミノ酸とは弱い相互作用でしかないことがわかった。本研究は投稿中である。
同じく、ヘムがセンサーになる大腸菌由来のプォスフォジエステラーゼのヘムの役割についても詳細に検討した。この酵素のヘムセンサーの機構を理解するために各種の物理化学的な手法を用いた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Schimizu, I.Sagami: "Characterization of a Direct Oxygen Sensor Heme Protein from Escherishia coli"J. Biol. Chem. Vol.277. 23821-23827 (2002)

  • [文献書誌] T.Shimizu, I.Sagami: "Stationary and Time-resolved Resonance Raman Spedtra of His77 and Met95Mutants of the Isolated Heme Domain of a Direct Oxygen"J. Biol. Chem. Vol.277. 32650-32658 (2002)

  • [文献書誌] T.Shimizu, I.Sagami: "Unusual Cynide Bindings to a Heme-regulated Phosphodiesterase from Escherichia coli ; Effest of met95 Mutations"Biochem. Biophys. Res. Commun. Vol.299. 169-172 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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