研究課題/領域番号 |
14208070
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
戸田 任重 信州大学, 理学部, 教授 (60291382)
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研究分担者 |
沖野 外輝夫 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (50020681)
鈴木 啓助 信州大学, 理学部, 教授 (60145662)
茂木 信太郎 信州大学, 経済学部, 教授 (10283227)
藤井 恒男 信州大学, 工学部, 教授 (10092892)
土田 勝義 信州大学, 農学部, 教授 (70089093)
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キーワード | 諏訪湖 / 天竜川 / 物質循環 / 水循環 / 環境化学物質 / 環境意識 / 産業解析 / 生態系変遷 |
研究概要 |
本研究では、自然環境豊かで、かつ歴史、文化的に人間活動の活発な諏訪、天竜川流域をモデル地域として、生活環境としての自然の変貌を、自然科学と社会科学の両面から研究し、地域学の体系化を目指している。 社会科学的アプローチでは、戦後長野県の観光政策・観光を巡る世論動向についての分析、社会システム構築における公的関与のあり方についての文献調査等による国際比較研究、環境省の平成16年度「環境と経済の好循環のまちモデル事業」の対象地域に指定された飯田市の環境行政についてのヒアリング調査を実施した。また、企業の環境問題への取り組みについて、諏訪市のセイコー・エプソンの事例を調べた。 自然・社会環境の変遷把握では、天竜川上流域の辰野町における昭和初期の水利用と水環境を中心とするコミュティの成立過程の解析、天竜川流域の地域的変容についての統計資料の地図化、ハイパースペクトルデータAVIRISを利用した都市域土地被覆分類精度の検討、ビーナスライン沿線の保護と利用に関するあり方、について研究を進めた。また、諏訪湖岸8ヵ所に調査地点を設け、湖岸形態の違いが水生昆虫類の発生に及ぼす影響を調べた。さらに、天竜川流域における標高1000m以下の地域のうち約300地点のシダ植物の種組成を調査した。1996年から2004年で合計1225地点の調査を終了した。 自然起源物質の循環過程解析では、森林源流域における流出高の日変動と蒸発散量の関係解析、天竜川沿い集落における地下水の硝酸塩汚染の解析、陸水域のシリカシンク解析、諏訪湖における底泥表層の酸可溶性リン濃度とリン溶出速度の季節変化の調査、GISを利用したエコトープマップの作成、遠州灘海岸の地形と海浜砂の粒度変化についての調査を実施した。 環境化学物質の動態解析では、ベンゼン誘導体の光分解、製材残滓による揮発性有機化合物の浄化、動物プランクトン群集における生物間相互作用に及ぼす殺虫剤影響の解析、諏訪湖における農薬モニタリングを実施した。
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