研究課題/領域番号 |
14208086
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
広瀬 進 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 教授 (90022730)
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研究分担者 |
上田 均 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教授 (60201349)
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キーワード | クロマチンリモデリング / エピジェネティクス / GAGA因子 / SSRP1 / SPT16 / FACT / Hox遺伝子 / ショウジョウバエ |
研究概要 |
1.P93とp130を特異的に認識する抗体を作製し、それらを用いたウエスタン解析により、p93が哺乳類のSSRP1(structure specific recognition protein 1)のショウジョウバエオルソログdSSRP1、p130が出芽酵母SPT16のショウジョウバエオルソログdSPT16であることを示した。SSRP1とSPT16はいろいろな生物でヘテロダイマーを形成していることが報告されている。ヒトのヘテロダイマーは、FACT (facilitate chromatin transcription)というクロマチン上での転写に必須な因子として精製されている。そこで我々は、ショウジョウバエのヘテロダイマーをdFACT (Drosophila FACT)と呼ぶことにした。 2.FLAGタグ付きGAGA因子やdSSRP1を発現するトランスジェニックフライを作製し、これらと上記の特異抗体を用いて唾腺染色体上でGAGA因子、dSSRP1、dSPT16の分布を調べた。その結果、これら3つのタンパク質け、ショウジョウバエゲノム内で数百ヶ所の特異的な場所に共局在することが明らかとなった。 3.dspt16とGAGA因子をコードするTrl間の遺伝学的相互作用から、GAGA因子-dSSRP1-dSPT16複合体が、Ubx、Scr、Abd-B、などHox遺伝子のエピジェネティックな発現維持に関わることを確証した。 4.ショウジョウバエ超らせん化因子遺伝子(scf)の変異株を分離し、個体レベルでの機能解析に道を開いた。
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