研究分担者 |
大城 理 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90252832)
眞鍋 佳嗣 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (50273610)
安室 喜弘 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (50335478)
井村 誠孝 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (50343273)
尾家 祐二 九州工業大学, 情報工学科, 教授 (50167293)
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研究概要 |
平成16年度は,平成15年度に試作した集積化プローブを用いた,ユーザインタフェースの仕様検討ならびに試作,実応用の検討などを行った. 1.ユーザインタフェースの検討 ウェアラブルエコーシステムの使用は,病院内の回診だけではなく,在宅診療やさらには各家庭での患者自身による超音波画像取得が考えられる.そのため,専門家から一般の素人まで簡単に使用するためのユーザインタフェースが必要となる.本年度は,適切な超音波画像を取得するためのプローブ操作の指示表示システムを構築した.このシステムでは2次元マーカの情報をもとにプローブの位置姿勢を求め,腕につけたグローブディスプレイを用いて情報を提示することが可能であることを確かめた. 2.遠隔地間での伝送実験 平成15年度では,病院内を想定し,エコーデータをプロセッサから無線LAN、有線TV放送、RFのTV信号の各種メディアを介して、ウェアラブル・エコー装置の手元の小型ディスプレー、PDAのような小型端末、患者個室や院内の医局に設置されていることを想定したTVへ実時間でエコー像を配信する実験を行った.本年度は,さらに遠隔地間での実験として,奈良先端大から神戸,熊本に無線ネットワークからインタネット網を利用して取得した画像を伝送する実験を行った.本学-神戸では診断に十分耐えうる結果が得られたが,熊本では動きの激しい高フレームレートを要する部位の診断にはまだ適用できないことが分かった. 3.実応用の検討 本提案システムの実応用の一つとして,脊髄麻酔や硬膜外麻酔における穿刺の支援について研究を行った.穿刺は医師の技術や経験を要するものであり,術前計画や術中の体内のモニターが必要である.本研究では,プローブの位置・姿勢を計測しながら,獲得された超音波画像を用いて腰椎や仙骨の三次元形状を復元する研究を行い,仙骨の仙骨裂孔などの計測が可能であることを確認した.
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