研究課題/領域番号 |
14251006
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 剛 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (60127066)
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研究分担者 |
足立 明 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90212513)
長津 一史 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助手 (20324676)
清水 展 九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 教授 (70126085)
玉置 泰明 静岡県立大学, 大学院・国際関係学研究科, 教授 (90192640)
鳥居 高 明治大学, 商学部, 助教授 (70298040)
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キーワード | 開発と周縁世界 / 東南アジア島嶼部 / マイノリティ / 境域 / ジェンダー / 観光開発 / 民族アイデンティティ / 家族像 |
研究概要 |
今年度は、研究代表者・研究分担者11人のうち9人が前二年間の調査研究の総括をおこなうため、海外でのフィールド調査および公文書館での文献調査に従事した。3人は国内の図書館等で資料調査を行った。 1.〔開発と周縁世界〕永渕と鳥居は、インドネシア、マレーシアそれぞれの開発政策に関する史資料収集をおこなった。永渕、鳥居、玉置は、インドネシア、マレーシア、フィリピンそれぞれの開発政策における少数民族、女性、宗教等の扱いに関する資料集をまとめた。足立は、開発の人類学理論に関する資料調査を国内で行った。 2.〔マイノリティ〕清水はフィリピン・イフガオ州の植林運動およびミンドロ島の沿岸リゾート開発ついて、信田はマレーシアのヌグリ・スンビラン州のオラン・アスリ社会における開発政策と学校教育、イスラーム化の関係について、それぞれ調査を行った。 〔境域〕加藤はインドネシアのパカンバルにおける都市出稼ぎの歴史に関して、青山はフィリピン・ダバオのバジャウ集落における開発とキリスト教化の社会的意味に関して、それぞれ調査を行った。長津は、マレーシア・サバ州の村落開発行政に関する資料調査を国内で行った。 〔ジェンダー〕中谷はインドネシア・バリ州における近代家族像の浸透と実態に関して、石井はフィリピン・ミンダナオ島における女性の労働力化の過程と女性労働力輸出の実態ついて、それぞれ調査を行った。 6月と11月には京都と別府で国内研究会を開催し、各メンバーが最終報告書の骨子・概要について報告した。11月の研究会では「開発と周縁世界」担当者の報告により、東南アジア島嶼部の三カ国それぞれの開発計画における周縁世界の認識、重点化の度合等の面での異同が明らかにされた。「マイノリティ」、「境域」、「ジェンダー」の担当者は、各国の開発計画における周縁世界の扱い方、その特徴をふまえて個別テーマを論じていくことが確認された。
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