研究課題/領域番号 |
14251007
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
合田 濤 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (00106593)
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研究分担者 |
馬淵 悟 北海道東海大学, 国際文化学部, 教授 (50209681)
伊藤 眞 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (60183175)
玉置 泰明 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (90192640)
遠藤 央 京都文教大学, 人間学部, 教授 (10211781)
石井 眞夫 三重大学, 人文学部, 教授 (20136576)
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キーワード | 東南アジア / 地方政治 / エスニシティ / 土地権 / 慣習法 / 政治文化 / 都市・農村関係 / 異民族間関係 |
研究概要 |
フィリピンでは、合田がリサール州カインタ市において、都市に移住したボントック族のコミュニテーイを調査し、先住民委員会からイゴロット・ビレッジとしての認定を受ける過程、先住民族権利法案との関係、住民組織などについて調査した。玉置はアエタの生存戦略、NGOや外部組織との関係、先住民族権利法への対応などについてタヤバス市、ルセナ市の比較調査を行った。長坂はイロコス・ノルテの農村で、海外出稼ぎ者が故郷とどのようなネットワークを構築しているか、出稼ぎの利益をどのように使用しているかという点を明らかにした。バルボサは、レイテ島において、バランガイ組織における開発援助への対応、漁業資源の保護活動を通したリーダーシップについて調査した。台湾では、馬淵がアミ族の村落における漢人商業従事者とアミの共存関係、アミ側の経済活動への進出について調査した。マレーシアでは、遠藤がクアラルンプールにおけるマレー人特別保留地域のマレー系住民について、ライフ・ヒストリーの手法を使って、地域社会の自己再組織化の過程を分析した。シャムスルはヌグリ・センビラン州において、マレー人の新たなアイデンティティ形成について、道路建設などに伴う土地収用政策と住民の対応と言う視点から調査し分析した。信田は、スランゴール州のオラン・アスリの集落を調査し、オラン・アスリ、華人、サバ・サラワクの原住民の間の相互依存や連携が、出稼ぎや雇用によって促進されていることを明らかにした。石井はクチン市やミリ周辺で、華人協会、マレー人民族協会などの活動を調査し、民族意識の形成について検討した。インドネシアでは伊藤が、マカッサルの華人を対象として、観光開発による華人意識の高揚、マカッサルと華人の混血住民による文化復興活動などについて調査した。ベトナムでは、合田がラグライ族の村落調査を行い、定住化に伴う社会変化を調査し、母系親族組織の持続性を明らかにした。ホアン・ベトはラグライの伝統的政治組織と行政側の対応、その相互関係について調査した。ファン・アンはソクチャン省において、クメール系住民の都市への適応過程、カンボジアにおけるクメール系住民との連携と対立について調査した。
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