研究課題/領域番号 |
14251009
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
スチュアート ヘンリ (本多 俊和) 放送大学, 教養学部, 教授 (50187788)
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研究分担者 |
大村 敬一 大阪大学, 言語学部, 助教授 (40261250)
窪田 幸子 広島大学, 総合科学部, 助教授 (80268507)
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キーワード | メディア / 先住民族 / 博物館 / 先住民文学 / ラジオ放送 / テレビ放送 / 戦術と戦略 / 映像 |
研究概要 |
本研究の最終年度にあたって、比較研究のために各自が総括的な調査を行なった。それによって、カナダにおける先住民のメディアの活用とその社会・文化的影響に関して、博物館展示、村内ラジオ放送、先住民運営放送メディア、そして文字メディアをめぐる状況の輪郭が浮き彫りにすることができた。 スチュアート(本多):北アメリカ、もしくは北方民族居住地でかつて植民地を営んでいたヨーロッパ7ヶ国の国公博物館における先住民の展示構想を調査した。その結果、カナダやアメリカでの「謝罪的」な展示はなく、ヨーロッパでは旧植民地の先住民展示がタブー視されていることが明らかになった。 窪田:カナダにおける先住民のテレビ、ビデオを中心とした映像メディアの利用と自己表象の変化をめぐって、彼らの社会的変化をその影響を解明するための情報を収集した。 大村:カナダのヌナヴト準州のイヌイト社会におけるメディア活用の現状について調査を行い、その現状の社会・文化的背景について考察し、社会関係に関するイヌイトの理念がそのメディア活用のあり方に一定の方向を与えていることを明らかにした。 齋藤(研究協力者):カナダ北西海岸先住民の展示に関して、主として文献による調査および比較と応用のための、アイヌの展示に関する聞き取りならびに実見・文献による調査を行なった。 室(研究協力者):カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学における文献調査により、先住民文学の現状を調査した。また、先住民作家のデータベースの作成と、若手の先住民作家リチャード・ヴァン・キャンプへのインタビューを行なった。 岸上(研究協力者):ヌナヴィク地域のアクリヴィク村とクージュアック村、モントリオールで収集したイヌイット社会におけるテレビ、ラジオ、電話などのメディアの利用の実態に関して分析を行った。
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