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2005 年度 実績報告書

メコン流域における金属資源とその利用に関する考古学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14251016
研究機関鹿児島大学

研究代表者

新田 栄治  鹿児島大学, 法文学部, 教授 (00117532)

研究分担者 根建 心具  鹿児島大学, 理学部, 教授 (10107849)
渡辺 芳郎  鹿児島大学, 法文学部, 教授 (10210965)
中村 直子  鹿児島大学, 埋蔵文化財調査室, 助教授 (00227919)
新里 貴之  鹿児島大学, 埋蔵文化財調査室, 助手 (40325759)
小林 青樹  國學院大學栃木短期大學, 日本史学科, 助教授 (30284053)
キーワードメコン流域 / ラオス / チャンパサック / 銅 / 青銅器 / 銅鼓
研究概要

2005年8月、ラオス、ウイエンチャン市、チャンパサック県、サワンナケート県、ルアンパバーン県において青銅器の探索と遺跡調査を実施した。また、11月に東北タイ及び中部タイの金属関係遺跡と都市遺跡の踏査を、2006年1月にカンボジア、シエムレアプ市において金属基関係資料収集を実施した。
ウイエンチャン市においては、国立地理局を訪問し、ラオスの主要遺跡が掲載されている部分の基本図及び空中写真を入手し、現地調査に備えた。また、国立博物館収蔵資料(青銅器及びウイエンチャン市内出土資料)の調査を実施した。南部チャンパサック県においては、県歴史博物館収蔵の青銅器、特に1式銅鼓と銅戈の調査と採拓を行い、チャンパサック郡では、ワット・プー遺跡資料館において収蔵資料の調査、ワット・トン寺において収蔵1式銅鼓資料の調査を行なった。サワンナケート県では県文化局に収蔵された1式銅鼓資料の調査、採拓を行なった。ルアンパバーン市ではルアンパバーン国立博物館収蔵資料の調査を行ない、ここに収蔵されている3式銅鼓の調査と、新たに発見された銅鼓形石製品4点の調査を行った。
調査対象となった1式銅鼓は、これまでに報告されているラオス出土あるいはメコン流域で発見された銅鼓と同じく、いずれも大型の複画紋帯銅鼓であり、メコン流域の銅鼓の特徴として大型の複画紋帯銅鼓であることが明らかとなった。また、チャンパサック県歴史博物館収蔵の銅戈は、すでに調査済みのベトナム南部ドンナイ省で出土した銅戈と同じタイプであり、ラオス南部とベトナム南部とが銅戈の特長において共通することが明らかとなった。
また平成15、16年度タイ現地調査で収集した銅製錬関係資料と青銅器資料の鉛同位体比分析を実施した。それによれば、中部タイのノンパワイ銅製錬遺跡では複数の鉱脈に由来する銅鉱石を原料とする製錬が行われていたこと、東北タイのプーロン銅鉱山・製錬遺跡由来の銅が東北タイ南部のバンドンプロン遺跡の青銅装身具や北タイのスコタイ採集銅鼓の原料となっていた可能性があることが推定できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] ドヴァーラヴァティーの都市とその構造2005

    • 著者名/発表者名
      新田栄治
    • 雑誌名

      東南アジア考古学会研究報告 3号

      ページ: 73-93

  • [雑誌論文] Heger I Drums, Bronze Halberd and Ranked Societies in Southeast Asia2005

    • 著者名/発表者名
      新田栄治
    • 雑誌名

      Bulletin of the Indo-Pacific Prehistory Association 25巻

      ページ: 125-128

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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