研究分担者 |
宮川 修一 岐阜大学, 農学部, 教授 (60115425)
福井 捷朗 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (10027584)
林 行夫 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (60208634)
黒田 俊郎 岡山大学, 農学部, 教授 (10032301)
星川 和俊 信州大学, 農学部, 教授 (40115374)
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研究概要 |
社会科学系および自然科学系における調査研究は、それぞれの課題に基づくデータ収集とともに、両者のデータのドッキングを試みるための基礎的な項目のすりあわせを行った。 社会科学系の調査は、主としてドンデーン村(現在は行政的に2村(ドンデーン村とドンチャローン村)に分割されたが、村人の意識及び生活は旧村のままであるので、ここでは1村として取り扱う。)での調査データのコンピュータ入力(電子化)と分析を行った。データの電子化と分析は、1981年時および1964年時の調査データについても行った。また現地調査においては来住者の調査と、東北タイ地域にみられる親族間の共同扶助関係の調査とジェンダー調査、および政治権力調査を行った。 自然科学系の調査で、主なものは次の通り。水田全筆について作付け時期,移植直播の別,品種,灌漑の時期,肥料の種類と施肥時期,農薬の種類と使用時期,収穫期,出来高評価を行った。2003年の水稲作での作期や品種および投入の相互関係や立地条件との関係の検討、水田の水分の地理的経時的測定による水条件評価、特定水田での収量実測値の算出と80年代との比較、2003年の畑作物作付け実態と80年代との比較、キャッサバの収量水準の測定、植物資源の利用方法による分類、1978年から2002年までの全筆の作柄変化の分析による生産安定度の地理的分布、2002年衛星画像データによる土地利用概観図作成、現地調査および写真画像などによる1980年代および2002年筆図作成と筆データベースの作成(ジオデータベース作成)、村域における水田面積の拡大過程と水田区画統合に関する現地調査および解析、村水田域における耕地・水分条件と稲作収量の相関分析を行った。 その結果、70年代から通しでみたときの安定的な水田と不安定性の強い水田域が抽出できた。また90年を境に安定度が増した水田域とそうでない水田域も抽出できた。02,03年で投入の地理的分布が明らかにできた。
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