研究課題/領域番号 |
14252002
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
家田 修 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (20184369)
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研究分担者 |
月村 太郎 神戸大学, 法学研究科, 教授 (70163780)
松里 公孝 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (20240640)
林 忠行 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90156448)
仙石 学 西南学院大学, 法学部, 助教授 (30289508)
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キーワード | EU統合 / 東欧 / 地域社会 / 少数民族 / リージョン / トランス・ナショナル / 国民形成 / 地方制度 |
研究概要 |
本研究はEU東方拡大過程を東欧社会の側から検討し、併せて東方拡大がEUの内部編成に与える影響について分析することを目的としている。本年度の調査研究で重視された視点は地域(広域自治体ないしregion)であり、研究手法としても地域での現地調査を積み重ねた。特に本年度は英国、ハンガリー、スロヴァキア、ウクライナ、クロアチアを中心として現地調査を行った。現地調査の際に重視した視点は1)欧州統合懐疑論、2)EUリージョン、そして3)地域間関係の三である。また法体系変容の視点にも考慮を払った。なぜなら、東欧各国のEU加盟交渉は主として法体系の整備に焦点が絞られているためである。また少数民族関連法にも焦点を当て、この論点での東欧とEUの法体系係争について綿密な調査と研究を行った。その成果は近く家田「ハンガリーにおける国民形成と地位法の制定」として公刊される。また同様な法体系の視点から、地方制度の関連でも林「スロヴァキアの国内政治とEU加盟問題:1993-2002年」が具体的な現地研究成果として雑誌論文となる予定である。もともとEU法体系は西欧社会が歴史的に培ってきた規範や秩序を基礎に作り上げられたものであり、西欧と異なった独自の社会発展を遂げてきた東欧にそのまま移植されることによって生ずる社会摩擦が考察されている。
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