研究課題/領域番号 |
14252004
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
白石 昌也 早稲田大学, 大学院・アジア太平洋研究科, 教授 (70127330)
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研究分担者 |
加藤 弘之 神戸大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70152741)
柿崎 一郎 横浜市立大学, 国際文化学部, 助教授 (00315821)
栗原 浩英 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (30195557)
鈴木 基義 鈴鹿国際大学, 国際学部, 教授 (80216449)
古田 元夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50114632)
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キーワード | メコン圏協力 / 南北回廊 / 東西回廊 / インドシナ地域 / 越境交渉 / 東アジア共同体 / 雲南省 / ベトナム |
研究概要 |
研究プロジェクト3年目として、メコン圏、インドシナ地域において最近とみに注目を浴び始めている南北及び東西の交通回廊の調査を実施した。すなわち、白石など研究メンバー数名が04年8月には南北回廊(雲南省四双版納〜北タイ間のメコン本流を中国貨物船にて下る)調査を実施し、あわせて北京、昆明、チェンライ、バンコクで関係機関、研究者との意見交換、ヒヤリング、関連施設視察を実施した。また、05年2〜3月には東西回廊(中部ベトナム〜南ラオス〜東北タイ)の9号線ルートを陸路調査し、あわせてフエ、クアンチ、ラオバオ、サヴァナケット、パクセ、コーン、ウボン、コンケン、バンコクにて関連機関、研究者との意見交換、ヒヤリング、関連施設視察を実施した。さらに、04年7月に白石と栗原がホーチミン市、12月には鈴木がラオス、05年1月には白石がハノイで関連調査を実施した。それ以外に、白石は9月に他の用務にてホーチミン市に出張した機会を活用して、メコンデルタ(主としてアンザン省でのベトナム・カンボジア越境交渉)を調査し、またカントー、アンザン、チャウドックなどの関連機関、研究者などと意見交換、ヒヤリングを実施した。 日本国内にては、04年5月、7月、11月に研究会を開催し、ゲストスピーカーによる報告を仰いだほか、研究会メンバーによる現地調査報告、研究中間経過報告を実施した。また、04年12月に開催された東南アジア史学会(京都大学)にては、本研究プロジェクトのメンバーを中心として、シンポジウム「メコン協力の展望」を組織した(本プロジェクト研究代表者の白石が総括報告及び討論司会、分担者の柿崎がインドシナ交通論の立場からの報告、分担者の加藤、鈴木がそれぞれ中国、ラオスの経済開発の視点からのコメントを担当)。 そのほかに、白石は04年9月に刊行された編著の中でベトナムにとってのメコン圏協力を、他の研究プロジェクト(外務省委託調査)報告書において中国、雲南省にとってのメコン圏協力に関して、それぞれ日本語による論原を執筆した。また、白石は12月に早稲田大学でのCOE「現代アジア学の創生」に関連する国際シンポジウムにおいて、東アジア共同体を展望する中でのメコン・サブ地域協力の意義を英語にて報告した。一方、国外にあって白石は、04年7月の第2回ベトナム学国際シンポジウム(ホーチミン市)、9月のヨーロッパ東南アジア学会(パリ)でのメコン圏開発に関するセッション、また05年1月のベトナム開発フォーラムにおける会合(ハノイ)で、それぞれ英文による関連ペーパーを報告した。このように、2004年度は現地調査を継続的に展開する一方で、研究成果の中間的な取りまとめと対外発信にも心がけ、2005年度の最終的な研究成果総括へとつなげるための準備を進めた。
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