研究課題/領域番号 |
14252012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
堀 信行 首都大学東京, 都市環境学部, 教授 (40087143)
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研究分担者 |
大山 修一 首都大学東京, 都市環境学部, 助手 (00322347)
篠田 雅人 首都大学東京, 都市環境学部, 助教授 (30211957)
鹿野 一厚 島根女子短期大学, 助教授 (10226110)
知念 民雄 流通経済大学, 経済学部, 教授 (50236808)
高岡 貞夫 専修大学, 文学部, 助教授 (90260786)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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キーワード | アフリカ / サバンナ帯 / 民族知 / 環境変化 / 気候変動 / 人間対応 / 土地利用 / 生業変容 |
研究概要 |
アフリカの現在は、蓄積された民族知(在来知識)と変化し続ける環境との相克の中にある。とくに過去数十年間、サハラ周辺をはじめとするサバンナ地域において、気候や地形、植生を中心とする自然環境の変動とともに、市場経済化や構造調整政策、複数政党制選挙の導入といった国家政策の転換、人口増加や都市化の進行、村落部における現金経済の流入といった社会・経済状況が大きく変化.し、人びとの生活基盤が揺らいでいる。本研究は、過去に生起した自然環境の変化と、国家レベルおよび地域・村落レベルの社会・経済環境の変化を視野に入れて、農耕民や牧畜民をはじめとする人びとがもっている、地生態的な諸条件と結びついた多様な民族知をまず掘り起こしてきた。次に、人びとが民族知を駆使して環境変化に対応している諸相を地域的な特性を踏まえた事例研究を重ね、それらの比較を通して自然と人間の関係性の深層にある民族および地域固有の論理体系を提示することを努めてきた。 本研究では、アフリカの東西に広がるサバンナ帯での典型的な現象が見られる場所として西アフリカではニジェール共和国、中央アフリカではカメルーン共和国、東アフリカではケニア共和国を選び、民族知と環境変化との相克についてインテンシブな事例研究をおこない、その比較をおこなってきた。本研究の展望は、気候-大地-植生の諸変化を現地調査と衛星画像の解析から総合して環境変化を把握し、それを民族知と結びつけて、両者の間にひそむ緊張関係に注目し、現代の環境問題を視野に入れて考察し、民族知の再評価をおこなってきた。
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