研究課題/領域番号 |
14252014
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡 洋樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00223991)
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研究分担者 |
佐藤 源之 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (40178778)
工藤 純一 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (40186408)
明日香 壽川 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (90291955)
北風 嵐 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (90035064)
吉田 順一 早稲田大学, 文学部, 教授 (70063716)
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キーワード | モンゴル / 草原環境 / 遊牧生産 / NOAAデータ / 地下水理 / 宗教意識 / 白金鉱床 / 砂漠化 |
研究概要 |
本年度もモンゴルなどでの調査とデータ分析を中心に研究を行った。岡は9月11日から29日までモンゴル国立歴史中央文書館で清代文書史料、特に雪害・旱害関係文書調査を実施した。佐藤は現地で地中レーダに加え、低周波電磁探査法により、2km以上に及ぶ長測線の地下水評価計測を試みた。またこの結果を地中レーダと照合し、導電率分布の計測に有効なことを確認した。更にウランバートル市の地下水井戸に水位計を設置し、一冬にわたる長期の水位変化モニタリングを実施中。工藤は、引き続きノアデータからモンゴル地域を切り出して公開した。また、ゾドの早期警戒システム構築のためノア画像からの雪域検出方法を開発、国際シンポジウムで発表した。さらに9月22日〜30日まで国連世界食糧農業機関でノア画像による雪域解析について評価を受け、ゾドについてレクチャーを受けた。北風は8月12日から8月26日まで、モンゴルの西北部の白金鉱床調査を行ない、4箇所の白金鉱物の産出地でサンプルを採取した。明日香は、中国内モンゴル地域の温暖化と砂漠化の現状と課題をまとめた。特に政府の「退耕還林政策」に批判的検討を行い、環境保護の効果の一方、移民政策としての移住インセンティブの不十分さ、農村の労働力不足問題発生の可能性を明らかにした。栗林は、文献資料に現れたモンゴル語と現代モンゴル語の語彙構成の変化を中心に蒙・露・中三国のモンゴル族の言語状況を調査、比較研究を進めた。鈴木は調査票により400人を対象とした宗教意識調査を実施し、6月21日から30日までモンゴルを訪問した。また遺影を飾る習俗に関する調査を実施した。吉田は12月16日から1月2日の問、中国内モンゴルでモンゴル族の伝統的農業、牧畜の変容、オボー崇拝の衰退等について聞取り調査を実施し、成果を得た。2月10日に「モンゴル草原の環境と社会」と題する中間報告会を公開で開催した。
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