研究課題/領域番号 |
14253004
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹本 修三 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40027256)
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研究分担者 |
須藤 靖明 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40025466)
東 敏博 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90135517)
福田 洋一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30133854)
佐藤 忠弘 国立天文台, 地球回転研究系, 助教授 (10000176)
今西 祐一 東京大学, 海洋研究所, 助手 (30260516)
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キーワード | 絶対重量計 / 超伝導絶対重量計 / 絶対重力規準網 / 東アジア / 中国 / インドネシア / マレーシア |
研究概要 |
本研究は、最新の絶対重力計及び相対重力計を用いて東アジア及びその周辺地域における精密重力測定を実施し、(1)東アジア地域の絶対重力基準網の確立、(2)中国北東部における地下水汲み上げに伴う重力変化の検出、(3)絶対重力計と超伝導重力計の比較観測による島弧及び大陸の非潮汐重力変化を検出することを目的とし、平成14年度に4年計画の研究がスタートした。 平成15年度には、クアラルンプール(マレーシア)、北京(中国)、パース(オーストラリア)、キャンベラ(オーストラリア)、昭和基地(南極)において絶対重力測定を実施した。これにより平成14年度に実施したバンドン(インドネシア)、ジョグジャカルタ(インドネシア)、武漢(中国)、上海(中国)及び南寧(中国)における絶対重力測定の結果と合わせて、本研究により、アジア・オセアニア地域の10点の絶対重力測定値を決定することができた。 とくに、国土地理院の絶対重力計(FG5#201)を用いて平成15年6月5日〜6月11日にクアラルンプール市内にあるマレーシア測量局内で実施された絶対重力測定は、マレーシアにおける初めての絶対重力測定であり、得られた重力値(978 028.5888±0.0002mgal)は、マレーシア国内の重力測定網に基準値を与えるものとして大きな成果である。 また、平成14年度にバンドン(インドネシア)で実施された超伝導重力計と絶対重力計との比較観測の結果を詳細に解析し、超伝導重力計の計器感度を-52.22・0.09μgal/voltと決定することができた。現在、この解析結果を国際誌(Journal of Geodynamicsに投稿中である。 されに、バンドンにおいては平成15年度に超伝導重力計の近くに雨量計、土壌水分計を設置し、データ取得が開始された。今後、これらのデータを用いて、重力変化と地下水変動との関係解明の研究が一層進展するとものと期待できる。
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