研究課題/領域番号 |
14254003
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
庄子 仁 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 教授 (50201562)
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研究分担者 |
高橋 信夫 北見工業大学, 工学部, 教授 (20108187)
前田 寛之 北見工業大学, 工学部, 教授 (00003202)
南 尚嗣 北見工業大学, 機器分析センター, 助教授 (40241426)
八久保 晶弘 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 助教授 (50312450)
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キーワード | メタンハイドレート / ガスハイドレート / 海底堆積物コア / オホーツク海 / サハリン沖 / 海洋調査 / 重力コアラー / 海底探査 |
研究概要 |
メタンハイドレートは氷状の結晶固体で、水深300〜500m以上の海底の堆積物中に安定に存在している。海底下への大深度掘削もしくは海底表層部における重力コアラー掘削によって、世界中のさまざまな海底域からハイドレートが採取されている。特に海底表層部に生成するハイドレートは、海底深部からのガス・水湧出や泥火山活動と密接な関係を持っている。 2003年夏にオホーツク海サハリン沖で行われた5カ国国際共同プロジェクト「カオス計画(hydro Carbon Hydrate Accumulations in the Okhotsk Sea ; CHAOS)」により、10x20km^2の海底調査域には大きさ数100m規模の湧出ストラクチャーが40個以上分布しており、その分布形態はサイドスキャンソナー観測により明瞭に検出されることが明らかになった。湧出ストラクチャーから海水中へのガス湧出の様子は、エコーサウンディング観測によりフレア画像として示されている。重力コアラー掘削によりハイドレートが確認されたストラクチャー3個について、それぞれカオス、ヒエログリフ、北見ストラクチャーと名前を付け、詳細なデータ解析が開始された。北見ストラクチャー直下では、深さ数16mに亘って堆積物中にハイドレートが生成していると推定され、それ以深ではフリーガス濃度が急増している可能性が示唆された。海底調査域内のメタンハイドレート総量は、標準状態で3.5x10^9m^3にのぼると試算された(EOSに発表)。堆積物コアの室内解析からは、ハイドレートゲスト分子の主成分がメタンガスであること、水和数は6に極めて近いこと、メタンガス湧昇により間隙水中の硫酸イオン濃度が海底下の深さとともに激減することなどが明らかにされており、各種学会で口頭発表されている。
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