研究課題/領域番号 |
14255001
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
棚部 一成 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20108640)
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研究分担者 |
西 弘嗣 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20192685)
小玉 一人 高知大学, 海洋コア研究センター, 教授 (00153560)
前田 晴良 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10181588)
重田 康成 国立科学博物館, 地学研究部, 研究官(研究職) (30270408)
辻野 泰之 徳島県立博物館, 地学研究部, 研究員(研究職) (60372223)
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キーワード | 北米太平洋岸 / 海成白亜系 / 年代層序 / カルフォルニア / アラスカ / アンモナイト / 微化石 / 古地磁気層序 |
研究概要 |
1.野外調査の成果 代表者の棚部と分担者の重田、および研究協力者の伊庭靖弘(東大院生)の3名は、平成16年7月に米国アラスカ州南部Talkeetna山地Alfred川、Flume川、およびAmmonite川流域に分布する下部白亜系(アプチアン?〜下部アルビアン)および上部白亜系(上部カンパニアン)の地質調査を行い、岩相層序・堆積相を精査するとともに、大型化石、微化石用岩石試料の採集を行った。また、アラスカ州東南部Chitina川流域の白亜系分布域を概査して露頭状況の観察を行ったが、交通手段の不備がたたり、この地域については予定した成果を挙げるに至らなかった。 2.室内研究の成果 平成14,15年度に実施したカルフォルニア州での白亜系の野外調査結果および採集大型・微化石の室内研究、古地磁気層序研究などから、Ono地域Folk Cottonwood Creek沿いにオーテリビアンからチューロニアンにわたる連続した海成白亜系総合年代層序・古地磁気層序を確立することに成功した。また、今年度のアラスカ調査で採集した上部カンパニアンにおけるアンモナイト群集、およびカルフォルニアおよびアラスカにおけるアルビアンアンモナイト群集の解析から、同時代の北太平洋域を特徴づけるアンモナイト動物群の概要が明らかになった。これらの成果は、順次国際誌に公表予定である。 このほか、平成14年度にカルフォルニアの上部チューロニアンから採集された化石資料を用いて、北太平洋域におけるチューロニアンのコリニョニセラス亜科アンモナイト類の形態進化様式を明らかにした(Harada & Tanabe,2005)。また、アラスカのアルビアン産アンモナイト類の貝殻酸素同位体比の分析から、当時の太平洋高緯度における陸棚低層の水温とその季節変動様式が復元された(Zakharov et al.,2004,2005)。
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