研究課題/領域番号 |
14255004
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
柿嶌 眞 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (40015904)
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研究分担者 |
山岡 裕一 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 助教授 (00220236)
徳増 征二 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (80092526)
小野 義隆 茨城大学, 教育学部, 教授 (90134163)
今津 道夫 信州大学, 農学部, 助教授 (30261770)
高松 進 三重大学, 生物資源学部, 教授 (20260599)
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キーワード | 菌類 / 多様性 / アジア / 熱帯 / モンスーン / フロラ / 分類 / 生態 |
研究概要 |
本研究は、1)アジア熱帯モンスーン地域の自然生態系、半自然生態系、耕作地や造林地の菌類を調査し、2)その標本の保存と分類・同定を行い、これらの地域の菌類相の詳細を明らかにして、3)自然生態系における多様性とその生態的機能を解明するとともに、4)この地域の気候特性のもとで人間活動に菌類がどのように関係しているかを検討し、その結果から自然生態系、半自然生態系の保全・維持管理の方法についての提言を行うことを目的としている。そのため、本年度は、(1)昨年度に引き続き、9月および11月に調査地として設定したマレーシア北部の熱帯雨林およびタイのチェンマイ周辺地域において、日本から延べ16名の研究者が参加し、植物寄生菌、樹木寄生菌、土壌菌、水生菌、内生菌、落葉分解菌、菌根菌、硬質菌、うどん粉菌などについて、現地の研究者と共同で、菌類の採集および調査を行い、多数の試料や標本を収集した。また、収集した試料から菌類の分離培養も行った。(2)収集した試料や標本は、現地研究機関と日本の研究機関の双方に保存した。(3)標本や分離菌株をもとに菌類の形態を明らかにし、同定を行い、分布や多様性を明らかにした。(4)菌類の分布や多様性と現地の植生などの環境条件との関係を検討した。(5)さらに、これまでの調査結果の一部を11月にタイで開催されたアジア菌学会議で発表するとともに、現地研究者のために、菌類の分類に関するワークショップも開催した。(6)また、比較研究のため、9月と1月に台湾での調査研究を行うとともに、ニュージーランドに保管されているアジア産菌類の標本についても調査を行った。
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