研究課題/領域番号 |
14310001
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
新田 孝彦 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00113598)
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研究分担者 |
中川 大 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 助教授 (40237227)
千葉 恵 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (30227326)
石原 孝二 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (30291991)
柏葉 武秀 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助手 (90322776)
中澤 務 関西大学, 文学部, 助教授 (10241283)
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キーワード | 行為 / 認知 / 言語 / 現象学 / 自由意思 / 責任 |
研究概要 |
行為の「合理性」の分析を軸とし、意図的行為と合理性に関する現代哲学の諸成果を参照しつつ、それが隣接諸科学にいかなる寄与をなしうるかを可能な限り明らかにしてゆくことを通じて、行為と認知の統合理論の基礎を据えるという目的のもとに、平成15年度に行った研究により、以下のような諸成果を得た。 1.「意図的行為と行為の合理性に関する基礎研究」、「行為の理論と人工知能研究」、「利他的行為の基礎と社会生物学」、「行為論と言語論の哲学史的文脈」という四つの研究グループごとの先行研究のサーヴェイの成果と基本的な論点の整理に関して、全体会合において中間的な取りまとめを行い、研究グループ間の相互批判と情報交換に努めた。 2.メタ倫理学、規範倫理学および応用倫理学を専門とするP.シャーバー氏をチューリヒ大学倫理学センターより招聘し、「規範倫理学とメタ倫理学」と題された連続セミナー(2004年3月3〜5、10日、於北海道大学)、および「モラル・リアリズム」と題されたシンポジウムを行った(2004年3月11日、於北海道大学)。シャーバー氏を中心に規範倫理学とメタ倫理学をめぐって交わされた議論は、行為の「合理性」を分析する上で倫理の問題は重要なファクターとなるだけに、本研究に多大な寄与をもたらすことが期待される。 なお、本研究はいまのところ各研究グループに分かれて行われているのが実情だが、研究グループ間のさらなる内的連関の強化と統合は来年度の主要な課題である。
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