研究課題/領域番号 |
14310004
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
溝口 宏平 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80116178)
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研究分担者 |
入江 幸男 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70160075)
望月 太郎 大阪大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50239571)
里見 軍之 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50066685)
鷲田 清一 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50121900)
中岡 成文 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00137358)
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キーワード | グローバリゼーション / ローカリゼーション / 科学技術 / 日本近代哲学と西洋哲学 / 看護倫理教育プログラム / 生命倫理 / 哲学の国際的ネットワーク化 / 賎民資本主義 |
研究概要 |
本年度の研究活動は、現在政治、経済、文化等の諸領域において地球規模で生じているグローバリゼーションとその対抗現象としてのローカリゼーションの問題を、その現象面と根拠面から夫々の専門領域に沿った形で探求を進めると共に、海外の研究者や大学等との交流及び海外の諸状況の調査を通して、現実のグローバル化の把握と経験を深めることを目標に実施された。特に海外の研究者との対話や、海外での研究調査活動は、グローバリゼーションとローカリゼーションの問題を哲学的問題として捉え、その本質を解明していく上では極めて重要な役割を果たしたと考えられる。領域的観点から言えば、(1)科学技術のグローバリゼーションによる社会の変化及び問題状況の哲学的考察、(2)日本近代哲学と西洋哲学との比較を通しての西洋文明のグローバル化と東洋的文化のローカリティとの連関の考察、(3)看護倫理教育プログラムを廻るアメリカと日本との批判的比較研究、(4)生命倫理的観点からの高齢者の生活の質の地域的調査、(4)NGOと公共性の問題についての研究等が実施された。海外における活動としては、(1)アメリカ・ニューヨーク州立大学バッファロー校での自然概念を廻る東西の比較についての講演(里見)及びディスカッション(里見、溝口)、ニューヨーク大学での大学制度、研究制度を廻る調査と意見交換(同)、(3)ドイツ・ミュンヘン大学でのフィヒテ哲学を始めとする哲学の国際的ネットワーク化の現状調査(入江)等が主たるものとして挙げられる。また、金城学院大学の竹田純郎教授を招き、グローバル化における国家間の共生の可能性条件を歴史的、経済的観点から批判的に解明する講演会とシンポジウムを実施し、グローバル化の基底を形成する経済的要因の哲学的解明及ぴ、そこに働く賎民資本主義的現象の解明が試みられた。以上の研究は、次年度(最終年度)における、一定の視点の形成と全体的現象の哲学的性格付けの試みへと収斂させることの布石である。
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