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2002 年度 実績報告書

道教における女性観の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14310008
研究機関岩手大学

研究代表者

砂山 稔  岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (00091702)

キーワード道教 / 女性 / 仙女 / 仙媛 / 玄牝 / 月 / 美女 / 明眸皓歯
研究概要

1)『老子』のテクストを郭店楚簡も参照しながら、「玄牝」「雌」「陰」「柔」等、女性観に関わる言葉を収集しながら検討しており、また、『荘子』に関しては、美女に対する関心、美醜の問題等、女性に対するスタンスを、本文だけではなく、唐代の代表的な注釈である成玄英の疏も含めて考察を進めている。成玄英に関しては近時公開された西脇常記氏の著作によれば、ベルリン国立図書館のトルファン漢語文献に珍しいものがあるらしく、15年度にはベルリンに調査に赴くことも考慮中である。
2)道教的詩人と言われた李白の詩文のみならず、儒教に関心の深かった杜甫の詩文についても検討中で、杜甫に関しては、道教関連の事柄と女性に関する記述との相互関係に注目しつつ資料収集を進めている。
3)初唐の末の宮廷詩人として活躍した沈〓期・宋之問の詩文を最近出版された中国古典文学叢書の『沈〓期・宋之問集校注』をテクストとして検討、「仙女と仙媛-沈宋の文学と道教」なる論文を執筆した。周知のように「仙女」の語は、沈〓の詩が典故とされている。論文では、序言、第一章「沈宋の文学と則天武后の道教への傾斜」、第二章「沈〓期と道教」、第三章「宋之問と道教」・第四章「仙女と仙媛」、結語の構成の下、初唐の後半、則天武后の道教への傾斜を背景に、沈〓期・宋之問の宮廷詩の中で、二人の道教観・女性観を濃厚に含んだ「仙女」「仙媛」の詩語が展開されたことを述べた。この論文は先に示した李白・杜甫の道教観・女性観を考察する上で、一つの指標となるであろう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 砂山 稔: "仙女と仙媛-沈宋の文学と道教"宮澤正順博士古稀記念論文集(依頼原稿送付済). (発表予定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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