研究課題
基盤研究(B)
本研究は平成12年の美術史学会全国大会におけるシンポジウム「美術展覧会と観衆」、ならびに五十殿利治の萌芽的研究「美術展覧会と近代観衆の形成について」(平成11-13年度)を土台として展開したものである。3年間にわたる研究活動においては、古今東西の美術の展示とその鑑賞について、専門的な立場からの報告を中心にして討議を行い、観者や鑑賞のあり方の相違などを確認した。最終年度にあたり発行された研究成果報告書については、研究分担者によるつぎの論文が掲載されることになった。岡田温司「ビオスとアルス-生政治と近代の観衆」、寺門臨太郎「初期ネーデルラント絵画」の近代-一九〇二年ブリュージュの「プリミティフ・フラマン展」をめぐる断章」、岡部あおみ「現代美術の変容と国際展」、島尾新「「東山御物」随想-イメージのなかの中国画人たち」、玉蟲敏子「都市・江戸の三つの展覧会」、浅野秀剛「町絵師墨海の旅と生活」、五十殿利治「コマ絵投書と『中学世界』」、以上7編である。古今東西、テーマの設定などにおいて、バランスのとれた研究報告になったのではないかと思われる。個別的な研究において、上記の成果を得たが、今後の問題としては、より広範な視点から芸術の受容を考える必要があることが痛感される。とくに最終年度において、音楽史や演劇史の専門家からの視点を教示されたが、今後より本格的な、より広範な検討が待望される。
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大正期展覧会目録(研究篇)(田中淳編) (印刷中)
忠臣蔵 2(印刷中)
海外新興芸術論叢書 新聞・雑誌篇 10
ページ: 159-172
講座日本美術史 6
ページ: 13-44
Taishoki tenrankai mokuroku (TANAKA Atsushi, ed.) (in press)
Chushingura vol.2(in press)
Kaigai shinko geijtsuron sosho vol.10
Koza nihon bijutsushi vol.6
生人形と松本喜三郎(熊本市現代美術観展覧会図録)
ページ: 104-109
鹿島美術研究 21号別冊
ページ: 510-520
Kajima bijutsu kenkyu, supplement to no.21
Iki nigyo to Matsumoto Kisaburo, ex.cat. Kuamamoto City Museum of Art