研究課題/領域番号 |
14310030
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研究機関 | 金沢美術工芸大学 |
研究代表者 |
太田 昌子 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (00285173)
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研究分担者 |
大西 廣 武蔵大学, 人文学部, 教授 (30011307)
星野 鈴 東京造形大学, 造形学部, 教授
保井 亜弓 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 助教授 (30275086)
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キーワード | イメージ / 絵手本 / 画譜 / 版本 / 木版 |
研究概要 |
研究成果は主として下の二つにまとめられる。 1:海外調査を2回実施し、現地ではそれぞれ調書作成と資料写真撮影を行い、帰国後それらを調査報告書(調書整理・作品リスト作成・資料写真のCD版作成)としてまとめた。具体的には第一回目(8月16日〜26日)はプラハ国立美術館(チェコ)とヴィーン工芸美術館(オーストリア)において調査を行い、合計79点の版本作品の調査を終了した。どちらのコレクションもヴィーン万博などによって引き起こされたジャポニスム流行を偲ばせるに充分なものであり、今回の調査はそのごく一部分を調査出来たにすぎず、コレクション全体の本格的な調査研究が待たれる。第二回目(1月3日〜8日)は第二回ボストン美術館(アメリカ)調査であり、99点の作品を調査することができた。ボストン美術館にもアメリカ東北地域と日本との盛んな文化交流を反映して数千点の版本が確認されているものの本格的な研究調査は今後の課題となっている。今回の我々の調査・報告書は絵手本を核としたものであるが、研究の基盤整備および成果交換の一環として有意義なものとなろう。 2:昨年度(平成17年2月)に開催した「絵手本シンポジウム」の成果を報告書として『絵手本シンポジウム報告書』を出版した。内容は国内外から集まった研究者たちによるシンポジウム報告に基づく研究論文12点に「近世絵手本版本目録」「絵手本研究参考文献目録」の二つの目録を付した。収録論文は国内外の美術、文学および歴史の分野に渡る若手気鋭の研究者たちを中心とした革新的な論考となり、目録類は今後のイメージ研究および関連分野における基盤と指針を示すものとなろう。最後に付言すれば、4年間の本科学研究によって、従来は必ずしも総体として把握されてこなかった在外版本絵手本に関して、その所在・コレクション形成過程および研究状況などについて多少でも調査・報告できたことは大きな第一歩と思われるが、今後に残された課題もまた大きく、さらなる研究の発展が望まれる。
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