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2003 年度 実績報告書

妊娠母親ラットのストレスが仔の欲求性機能の発達に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 14310039
研究機関浜松医科大学

研究代表者

中原 大一郎  浜松医科大学, 医学部, 教授 (80128389)

研究分担者 中村 直人  浜松医科大学, 医学部, 教務員 (30211436)
古川 弘  浜松医科大学, 医学部, 助手 (20209167)
キーワード胎仔 / ラット / ストレス / 細胞新生 / BrdU / 海馬 / 側坐核
研究概要

母親を介して胎生期に受けたストレスが仔ラット脳の細胞新生にいかなる影響をもたらすかについて検索した。
実験動物にはSD系ラットを用いた。ストレスには、300Wの照明下でのボールマンケージによる拘束を用いた。ストレスは、1日45分×3回(午前10時,午後1時および午後4時)を5日間(妊娠13,14,15,16,17日目)にわたって与えた。また、13,15,17日目の3回目の拘束終了後に新生細胞のマーカーであるBrdU (50mg/kg/回×3回)を母親ラットの腹腔内に投与した。仔ラット脳は生後7日目と10日目に取り出し、BrdUを発現した細胞数を免疫組織化学法を用いて調べた。検索対象脳部位は海馬歯状回と側坐核とした。その結果、拘束ストレスに長期間曝露された母親から生まれた仔ラット(ストレス群)の海馬歯状回と側坐核では、7日後と10日後のいずれにおいても、ストレスに曝されなかった母親から生まれた仔ラット脳(非ストレス群)に比べて、BrdU陽性細胞の発現数が約2/5(海馬歯状回)から1/5(側坐核)にまで減少していた。加えて、ストレス群の仔ラットの副腎重量は非ストレス群に比べてやや重く(約1.11倍)、いっぽう脾臓重量はやや軽い(約0.92倍)ことが明らかになった。
今回の研究から、妊娠母親ラットに対する1日45分×3回×5日間(+300Wの照明)の長期にわたる拘束ストレスは仔の海馬と側坐核の細胞新生を著しく抑制することが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Nakahara D: "Bimodal circadian secretion of melatonin from the pineal gland in a living CBA mouse"Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 100. 9584-9589 (2003)

  • [文献書誌] Suzuki M: "Behavioral and endocrinological evaluation of music therapy for elderly patients with dementia"Nur.Health Sci. 6. 11-18 (2004)

  • [文献書誌] 石田康: "脳内自己刺激行動に伴うモノアミン生合成の促進に及ぼす副腎摘除効果"脳と精神の医学. 14. 339-344 (2003)

  • [文献書誌] 橋口浩志: "情動ストレスによるラット視床下部室傍核のFos蛋白発現"脳と精神の医学. 14. 331-337 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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