日本の教育訓練システムの実態を調査した1年目の成果と、英国の教育訓練システムの実態を調査した2年目の成果を比較研究したものとして、英語論文を発表した。7月の世界認知行動療法学会では、その比較研究の成果を基にして英国研究者と共同して「臨床心理学の発展に関する日英比較シンポジウム」を主催した。9月にはこれまでの研究の成果を示すものとして米国の心理援助専門職がインターンシップを行う実践のための標準テキストである"Becoming a helper"を「心理援助の専門職として働くために」(金剛出版)という題名で翻訳出版した。また、これまでの本研究の成果をまとめ、日本の臨床心理学の教育訓練カリキュラムの新しい方向性を示すものとして「臨床心理学の新しいかたち」(誠信書房)を編集し、出版した。3月には、本研究の一環として毎年開催してきた山上敏子教授を迎えての研究会を開催し、3年間の研究成果の集大成として書物を編集し、出版する作業に入った。
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