研究分担者 |
柏木 恵子 文京学院大学, 人間学部, 教授 (10086324)
田村 俊輔 清泉女学院大学, 人間学部, 教授 (00352823)
中澤 保生 清泉女学院大学, 人間学部, 教授 (30227772)
柿沼 美紀 日本獣医畜産大学, 教授 (00328882)
上村 佳世子 文京学院大学, 人間学部, 教授 (70213395)
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研究概要 |
研究経過 2003年12月日本における予備調査を行い,「努力」「10年後」「重要項目判断」「分配公正性判断」課題の調査票の開発を行なった.2004年1月,日本の大学生と社会人を対象に調査を実施.2月,中国側協力者1名が来日し,日本で開発した調査を中国で実施する際の妥当性について検討.3月,日本側研究者が訪中し,データのコーディング方法について打ち合わせを行なった.4月-5月の間、中国北京において大学生、成人社会人に対し調査を実施.8月北京で開催の第28回国際心理学会大会において「文化比較の理論的課題」についての基調講演および「分配公正性判断」についてのポスター発表を行った.12月集計方法及び分析方法に関する研究会を開催.2005年1月-2月:集計および日中比較,同3月:以上の国内研究集会による検討と北京における研究集会での検討を行った。 研究成果 目標のおき方。前研究における日米の比較では、日本が過程目標型で米国の達成目標型と対照的だったが、日本と中国はどちらも過程目標型で、比較的には日本の方が目標が明瞭であるが、達成に向かって強く動機づけられているとは言えない。主要トピック。中国は情景描写が多く、日本は日常活動の描写が多い傾向が「10年後」課題においてきわめて対照的であった。また中国の方が肯定的な感情の記述が多い。分配の公正性。日本の成人は、収入の性質に関わらず平等分配を是とする傾向が顕著である。日本の学生は収入の性質によって平等分配と貢献度分配にわかれ、中国の成人では収入の性質にかかわらず貢献度分配を是とする傾向がある。重要項目判断。日中の相関が高かったが、中国では真面目さ、習俗尊重、健康維持など、日本では家族、婚姻、個人特性などを重視する傾向が見られた。
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