研究課題/領域番号 |
14310074
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
藤崎 宏子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (70334563)
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研究分担者 |
直井 優 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 教授 (70011335)
天野 正子 東京女学館大学, 国際教養学部, 教授 (10071086)
奥村 隆 立教大学, 社会学部, 教授 (30211816)
松田 素二 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50173852)
渡辺 登 新潟大学, 人文学部, 教授 (50250395)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | 社会学教育 / 社会学者 / 教育効果 / 教育評価 / 教育キャリア / 教育プログラム / 「社会」のイメージ / 高等教育の大衆化 |
研究概要 |
本研究は、2000年度に日本社会学会理事会より当該期の社会学教育委員会に要請された社会学教育に関する研究を素地として、2002年度より3年間にわたりおこなわれた。大学をはじめとする各種教育機関でおこなわれている社会学教育は、その現状さえ十分に明らかにされておらず、教育効果に対する評価方法の研究も遅れている。そこで、教育サービスの提供者である社会学者の教育実践や教育観、サービス利用者である学生の社会学教育に対する評価や要望、さらに、サービス内容の一端を示す代表的な教育プログラムの在り方という三つの視角から、社会学教育の現状を反省的に見直すことを本研究の課題とした。 社会学者については、世代、性別、教育キャリアの多様性を考慮して調査対象者を選定し、みずからが受けてきた教育、おこなってきた教育の二面にわたり、詳細な聞き取り調査を実施した。その結果、社会学者の教育上の取り組みは、世代や本人の教育キャリアを反映して多様であり、より若い世代の者ほど、そして、受講生が必ずしも専攻学生だけに限定されない一般教養の社会学を担当した経験のある者ほど、社会学的「研究」の延長線上ではなく、独自の教育技術を工夫していることが明らかとなった。学生調査については、国立大学4校、私立大学3校の協力を得て、原則として社会学を専攻する学生を対象に質問紙調査を実施し、計1,186名から回答を得た。その結果、近年の社会情勢や高等教育の大衆化を反映して、学生の社会的関心の希薄化が顕著であり、それゆえ、学生が社会学を学ぶ意義についてよりわかりやすい提示の仕方を工夫する必要があることが確認された。教育プログラムについては、社会調査実習(とくにフィールドワーク)と卒業論文指導を取り上げ、その現状と課題について考察した。これらはいずれも学生にとっても教員にとっても負担の重い科目ではあるが、通常の講義科目を通しては得られないきわめて大きな教育効果をもつ場合があることが確認された。
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