研究課題/領域番号 |
14310089
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
野口 道彦 大阪市立大学, 人権問題研究センター, 教授 (00116170)
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研究分担者 |
脇村 孝平 大阪市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (30230931)
佐藤 彰男 大手前大学, 人文科学部, 助教授 (70249514)
三宅 博之 北九州市立大学, 法学部, 教授 (60211596)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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キーワード | 清掃労働者 / バングラデシュ / ハリジャン / 差別 / スイパーコロニー / 社会階層 / エスニック関係 / ムスリム |
研究概要 |
この研究に先立って、私たちの研究チームは1998年度〜2000年度にかけてバングラデシュにおける社会調査を行ってきた。 本研究は、上記の共同研究の成果の上に、2002年度から2005年度にかけて清掃カーストをめぐる社会関係を明らかにするための調査を行った。チッタゴン市には、ハリジャンの清掃人地区が4つある。われわれの問題意識は、モスリム社会であるバングラデシュで、なぜ今もカースト差別が存続しているのか、パリジャンたちが他の職業につく可能性・困難性はどのようなものであるか。また、モスリムなど都市貧困層が清掃労働に参入している現象の背景にあるものは何かなど、都市貧困層の社会移動の実態を探ろうとした。 2002年度にはチッタゴン市の清掃カースト地区4地区で聞き取り調査、ダッカ市で医療・保健関係資料の探索を行った。2003年度には、チッタゴンにおいて現地調査を行った。また研究の成果を現地に還元するためにチッタゴンにおいてセミナーを開き、研究分担者全員が報告した。このセミナーには、社会学者、ジャーナリスト、市長をはじめとする市行政幹部職員、NGO指導者、清掃労働者の代表など多くの参加者があり、高い評価を得ることができた。2004年度にはマダルバリ地区における生活実態調査を行い、93世帯、558人から回答を得た。ここで使用した調査票は、2000年にバンデル地区において実施したものと基本的に同じである。またダッカ市の清掃労働者地区13地区のうち8地区で聞き取り調査を行った。2005年度では、ダッカ市およびチッタゴン市で清掃人地区の調査を行った。 この調査により、ハリジャンの清掃人の置かれている複雑な社会関係を明らかにすることができた。とりわけ、モスリムおよびベンガル・ヒンズーを含む三者間係において捉えなければなければならないことが明らかになった
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