研究課題/領域番号 |
14310090
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
山中 京子 大阪府立大学, 社会福祉学部, 助教授 (50336814)
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研究分担者 |
武田 丈 関西学院大学, 社会学部, 講師 (30330393)
中山 徹 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (40237467)
横田 恵子 (有田 恵子) 神戸女学院大学, 文学部, 助教授 (50316022)
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キーワード | 滞日エスニック・コミュニティ / 当事者参加型リサーチ / 職種間協働 / 公私協働 / ネットワーク分析 / PLAワークショップ / 国際的労働力移動 |
研究概要 |
(1)滞日エスニック・コミュニティ援助に関する職種間協働・公私協働のネットワーク分析および協働モデルの構築 滞日エスニック・コミュニティ援助に関わるNPOスタッフ、ソーシャルワーカー、保健師、看護師・医師による職種間協働・公私協働のプロセスを統合的に考察した結果、協働の構築条件として初期には、(1)滞日外国人援助に関する使命感や価値観および既存の資源の限界性認識がフォーマル・インフォーマルな機会に共有されること、展開期には、(2)公的組織に属する専門職ではなくNPOなど私的組織のスタッフによるリーダーシップが発揮されること、(3)協働経験を通じて職種役割意識の中心部分の再確認化および周辺部分の柔軟化が促進されることなどが必要なことが判明した。それらの条件を含んだ協働モデルを提案した。 (2)滞日エスニック・コミュニティ・メンバーによるアウトリーチプログラム評価の実施とその評価に基づくモデル・プログラムの検討 滞日エスニック・コミュニティ・メンバーによるPLAワークショップを実施し、H14・15年度に実施したアウトリーチプログラム(医療、保健、母子保健に関する)の評価を行ったところ、(1)保健所や医療機関に出向いてサービスを利用するより質・量両面で当事者の満足度が高かいことがわかった。また、プロジェクトにより(2)当該領域のみならずさらに広範囲のサービス・ニーズが存在すること、(3)滞日エスニック・コミュニティ・メンバーの小グループに対するアウトリーチであることよりプログラムによって問題や課題の相互開示による気づきは促進されるが、プライバシーの漏洩に対する不安が課題として指摘された。公的資源からの情報やツールの調達、専門職の間接的援助、NPOスタッフおよびエスニック・コミュニティ・メンバーによるプログラムの共同主導、エスニック・コミュニティ・メンバーによる少数グループなどの条件を持つモデルを提案した。
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