研究課題/領域番号 |
14310104
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
西阪 仰 明治学院大学, 社会学部, 教授 (80208173)
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研究分担者 |
加藤 秀一 明治学院大学, 社会学部, 教授 (00247149)
宮田 加久子 明治学院大学, 社会学部, 教授 (00184416)
野沢 慎司 明治学院大学, 社会学部, 教授 (40218318)
茨木 尚子 明治学院大学, 社会学部, 助教授 (50269354)
柘植 あづみ 明治学院大学, 社会学部, 助教授 (90179987)
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キーワード | 先端技術 / 道具 / 遺伝子技術 / ソーシャル・サポート / CMC / オンライングループ / 医療技術 / 相互行為 |
研究概要 |
「人間と道具使用の関係についての基礎研究」班:代表者である西阪が従来焦点を定めてきた人間の心と身体との関係で道具使用が最も先鋭的な意味を担うサイトとして、産婦人科系の病院を選んだ。2002年6月から2003年3月にかけて、関東地方の計4つの病院で、約25ケース(正常妊娠から不妊や「更年期障害」を含む婦人科系の主訴を含むもの)、約50の医師・看護婦と「患者」とのやりとりをビデオに収録した。現在、正常妊娠のケースから分析を始め、2003年2月には、UCLAでC.GoodwinやM.-H.Goodwinらと分析セッションをもった。来年度は、分析を進めながらデータコーパスを充実させていく予定である。 「遺伝子技術の社会的意味」研究班:まず、今年度は3年間の研究の土台として、遺伝子検査技術とそれへの社会的対応についての課題をさぐるためのワークショップを開催した。日本の遺伝子検査技術について、遺伝相談の担当者や日本の優生思い想史の研究者および遺伝病の患者会にかかわる研究者等が報告し、ちょうど来日中の北米の研究者(Rayna RaPP、Barbara Koenig、Alice Wexler等)にコメントしてもらい、議論した。そこから、来年度以降、遺伝子検査技術の利用者となる可能性のある人々やセルフサポートグループヘのインタビュー調査、検査会社への調査などの必要性を認識し、現在、実施準備をすすめている。 「ソーシャル・サポートとCMC」研究班:まず第1に、インターネット利用はどのようにして社会閥係資本を補完するのか、またその結果どのようにして市民参加を促進するのかを明らかにするために、山梨県に居住する20〜65歳のランダムサンプルを対象にした留置調査を実施したく有効回答数1002票、有効回答率75.9%)。その結果、年齢・学歴等を統制しても、携帯電話だけでインターネットにアクセスしている人々はサポート・ネットワークが大きいものの社会的参加が低いことが明らかになり、携帯電話のみの利用者と携帯・PC両方の利用者との間に社会関係資本のディバイドが生じる可能性が認められた。第2に、仙台市のIT講習会に参加した高齢者を対象とした調査の2次調査(郵送法・パネル調査)を実施して2時点のデータを得た。第3に、ステップファミリーを対象としたインタビュー調査を実施し、多様なインターネット利用事例を収集した。第4に、オンライン上で発生したステップファミリーの当事者組織の発展過程事例について追跡調査した。第5に、オンライン上で発生した他の当事者組織との比較研究を行うために、オンラインで比較的活発に交流している疾病別グループに着目し、10種類の疾病についてオンライングループを検索してデータベースを作成、その特徴を分析した。
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