研究課題/領域番号 |
14310107
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
与謝野 有紀 関西大学, 社会学部, 教授 (00230673)
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研究分担者 |
都築 一治 流通経済大学, 社会学部, 教授 (20180028)
三隅 一百 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 助教授 (80190627)
林 直保子 関西大学, 社会学部, 助教授 (00302654)
岩間 暁子 和光大学, 人間関係学部, 助教授 (30298088)
佐藤 嘉倫 東北大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90196288)
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キーワード | 社会階層 / 社会関係資本 / 信頼 / 社会的ネットワーク / 地域社会 / 中間集団 |
研究概要 |
本年度は、昨年度に引き続き、文献研究、数理解析をすすめ、それを元に信頼概念の再検討をおこなった。また、前年度の経験的知見にもとづいて、一般的信頼尺度の問題点をさらに整理した結果、一般的他者に対する信頼感が重要なのではなく、なんらかの特性を付与された特定の人々に関する信頼感こそが中心的名位置をしめているのであり、この点を実証的に検討する必要性が明確となった。 パットナム、バート、山岸らの社会関係資本をめぐる議論に対して、理論的な検討、批判、展開研究をうけた研究会において、具体的な調査票の作成作業を行い、世界銀行が採用した場面想定法的な調査項目やネットワーク項目からなる調査票を構成した。実査は平成15年12月から平成16年1月にかけて面接調査法でおこなわれた。対象者は近畿2府4県全域の住民基本台帳より層化二段抽出によってランダムにサンプリングした1000人の20〜55歳の男女であり、調査の結果707名から有効な回答を得た(回収率70.7%)。 調査結果の分析は来年度の中心的な課題となるが、その前段階として、迅速かつより正確な職業コーディングを可能とするように、高橋和子氏によるROCCO(自動職業コーディングシステム)の援用を前提に、否定形データの作成を準備した。 また、前年度の郵送調査の結果については、ブール代数分析、一般線形モデル、共分散構造分析などの統計手法を適用しながら分析し、信頼の生成条件について関西数理社会学研究会、日本心理学会、日本社会心理学会にて報告した。
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