研究課題/領域番号 |
14310119
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
|
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
高津 勝 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (30034838)
|
研究分担者 |
久冨 善之 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (40078952)
木村 元 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (60225050)
岡本 純也 一橋大学, 大学院・商学研究科, 助教授 (00313437)
仲嶺 政光 富山大学, 生涯学習教育研究センター, 講師 (00303032)
前田 晶子 鹿児島大学, 教育学部, 助教授 (10347081)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
キーワード | 学校慣行 / 学校行事 / 学校儀礼 / 教員 / 学校文書 / 地域社会 / 学校体験 / 社会史 |
研究概要 |
本研究では、地域社会と学校がどのような関係をもって近代日本の社会変動を歩んできたのかについて、伝統的な地場産業をもち但馬の中心都市である豊岡と、伝統的な漁業の町として歴史を刻んできた大洗という二つの事例に則しながら検討をなした。主として豊岡小学校、大洗第一中学校を対象とし、また当該学校が存立する地域の地域産業、人々の生活さらに他の諸学校との連関にも注目し、地域と学校の関係史研究を行った。 豊岡の社会と学校研究においては、地域史研究、学校儀式・儀礼研究、教員構成の歴史的展開に関する研究、教育実践の基盤研究を行った。学校の変化・再編はこのように国家の制度的枠組みと同時にそれと相対的独自に位置する地域の課題と個別の学校の裁量を介してなされていく。こうした個別的事項への注目に基づき、これまでの外からの統制だけではなくいわば内からの学校秩序の形成を示した。さらに今日に至るまで豊岡の教育実践に少なからず影響力を持ちつづけている東井研究を織り込むことで、地域の教育文化に規定された教育実践の立脚点を描き出した。 大洗研究は、漁業の盛衰を軸としながら特にその漁業文化に着目し、それが学校とどのように関係するか、特に学校の抱えた葛藤とそれへの対応の仕方に注目した研究を行った。 法制度改革だけでは容易に変化しない「学校慣行・行事・儀礼」という領域に焦点を据えて、その動態を捉え、地域社会との関係を明らかにした。漁村の文化とそこから導かれる論理のうえに学校がどのように対応したか、その展開を押さえながら、教師と家庭をつなぐ媒体でありそれぞれの視点から学校や生徒に関する認識が交差するPTA広報誌を素材に新制中学校の歩みをおった。さらに現代の大洗の中学校の子どもたちの実情を知るために、質問紙調査を行った。
|