研究課題/領域番号 |
14310128
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉本 圭一 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (30249924)
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研究分担者 |
坂野 慎二 国立教育政策研究所, 統括研究官 (30235163)
夏目 達也 東北大学, アドミッションセンター, 教授 (10281859)
小杉 礼子 日本労働研究機構, 主任研究員
稲永 由紀 香川大学, 大学教育開発センター, 講師 (80315027)
小方 直幸 広島大学, 高等教育研究開発センター, 助教授 (20314776)
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キーワード | 高等教育 / コンピテンシー / 労働市場 / 就職 / 文系大卒者 / キャリア形成 / 国際比較 / カリキュラム |
研究概要 |
本研究は、日本の高等教育が経済社会で必要とされる能力・知繊・技術、あるいはコンピテンシーを卒業者にどう形成させているのか、欧州との比較において、また卒業者の自己評価と企業からの評価との比較によって解明することを目的とする。また、そうした作業を通じて、高等教育から職業への移行の形態をコンピテンシー形成の観点から明らかにすると同時に、日欧の大学の教育的特質と関連づけて検討することで大学改革への具体的な提言等を模索するものである。 今年度は、研究初年度の基礎的な資料収集と検討、予備調査を行った。具体的には、(1)高等教育とコンピテンシーに関わる先行文献や調査対象各国の状況に関する検討、(2)学卒者追跡調査が行われている国の事例検討、(3)来年度に実施予定の学卒者と企業人事担当者に対する予備的なヒアリング調査である。(1)では、特に、主としてコンピテンシーに関わる議論が盛んに行われている経営学や心理学の領域での議論を踏まえて、コンピテンシー概念やそれと高等教育との関係について検討した。また、特に欧州(仏・独)においてそういった議論がどう展開されているのかについての検討を行った。(2)では、オーストラリアのACERによる追跡研究プロジェクトの手法について現地調査を行った。(3)では、対象を文系学卒者に紋り、国内企業数社での人事担当者および大卒後8〜10年の卒業生数名、欧州(仏・独・蘭)の日系企業等数社での企業の現地人事担当者に対してヒアリング調査を行い、それらの結果について検討を行い、各国の協力者との本調査に向けた打合も行った。 来年度以降、こうした調査を吟味した上で、総合的にインタビュー調査を実施していく予定である。
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