研究課題/領域番号 |
14310131
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
田中 裕美子 国際医療福祉大学, 保健学部, 助教授 (60337433)
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研究分担者 |
菊地 義信 国際医療福祉大学, 保健学部, 助教授 (20091944)
下泉 秀夫 国際医療福祉大学, 保健学部, 教授 (30196547)
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キーワード | 学習障害 / コンピュータ指導法 / 音韻意識 / 読み書き障害 / 早期予防 |
研究概要 |
初年度、言語障害に伴う学習の問題を予防するために書きことば習得を支援するコンピュター指導プログラムを開発するため、研究1)-3)を実施した。 研究1)プログラム内容の作成を3つの方法で進めた。 (1)コロラド大学のCenter for Spoken Language Researchで開発中のプログラム'Colorado Literacy Tutor'について、海外共同研究者(Barbara Wise)を招き情報収集した。 (2)米国の教育現場で使用されているプログラムを参考に、日本語の音韻意識向上を目指す「サーカス」、語彙の増加を図る「ふうせん」の2つの試作品を作成した。 (3)プログラム使用前後の評価法開発のため、音読や情報処理速度の評価、音韻意識(音節削除・逆唱)、表出語彙の課題を開発した。 研究2)6-12歳の言語障害児15名の事前調査を行った。 (1)研究代表者が直接課題(WISC-III、K-ABC、行動観察、生育歴調査など)を実施し、言語学習障害児と判断された15名について、言語発達、読み書き、音韻意識、語彙の評価を行った。 (2)対象児を関係機関に依頼し募集したが、臨床像についての共通理解が未だ確立していないことが判明したため、現場で実施可能な個々の子どもの発達や障害を評価法を開発し、その結果に基づく臨床プロフィールの描き方を指導することが必要であることが分かった。 研究3)6-10歳の健常児50名の話しことばと書きことばの発達に関する調査および結果の分析を行った。 健常児50名については言語学習障害児の指導前後の評価法開発に必要なものを中心に調査した。その健常データに基づくと、読み書き障害を呈する子どもは重症度(軽度、中度、重度など)、或いは、読み書きの問題種類(音読、読解など)が異なっても音韻意識の課題が共通してできないことが判明した。
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