研究課題
基盤研究(B)
1.東京大学史料編纂所に所蔵される江戸時代有数の故実家裏松固禅研究の基本的な史料『裏松家史料』について調査を完了し、全点の題名・内容・書誌情報等を含む詳細な調書を作成した。そのデータからデータベースを完成し、全点目録「裏松家史料目録」(第1版)を作成した。目録は史料編纂所の「所蔵史料目録データベース」上での公開を予定している。2.「裏松家史料」のうち修理中の冊子約80冊を除いた冊子本約300点とそれ以外の史料の全点について、マイクロ撮影・デジタル化を完了した。得られた画像データは、史料編纂所の「所蔵史料目録データベース」に対応する画像公開システムにより公開する予定である。3.「裏松家史料」中の書籍の奥書、固禅が作成した勘文類などに基づき、天明-寛政期の固禅の活動を解明して「裏松固禅活動年譜(稿)」を作成した。4.固禅の主要著作『大内裏図考証』については、引用史料データベースの仕様を確定し、テストデータの入力を行ない、献上に関する重要史料である『大内裏図考証清書目録』を翻刻した。5.以上の「裏松家史料目録」(第1版)「裏松固禅活動年譜(稿)」「『大内裏図考証清書目録』翻刻」および、「裏松家史料」を直接の基礎史料として固禅の執筆活動と公家社会の構造の関連性を解明した、「裏松固禅と裏松家史料について」(吉田早苗)、「裏松固禅の著作活動について」(詫間直樹)、「寛政期有職研究の動向と裏松固禅」(西村慎太郎)、「『皇居年表』の編修過程について」(詫間直樹)の4篇の論文を掲載した研究成果報告書を刊行した。
すべて 2005 2004 2002
すべて 雑誌論文 (12件)
研究成果報告書『近世公家社会における故実研究の政治的社会的意義に関する研究』
ページ: 1-16
ページ: 121-128
ページ: 142-152
ページ: 153-180
An Examination of the Significance of Ritual Studies in Edo Period Courtier Society
ページ: 121-182
書陵部紀要 55
ページ: 15-34
Imperial Household Agency Archives and Mausolea Department Bulletin 55
岩波講座『天皇と王権を考える』 10
ページ: 69-91
Series"Tenno and Sovereignty 10