研究課題/領域番号 |
14310161
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
内田 九州男 愛媛大学, 法文学部, 教授 (10158777)
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研究分担者 |
山川 廣司 愛媛大学, 法文学部, 教授 (30113682)
寺内 浩 愛媛大学, 法文学部, 教授 (40202189)
松原 弘宣 愛媛大学, 法文学部, 教授 (60116978)
加藤 國安 愛媛大学, 教育学部, 教授 (70142346)
藤田 勝久 愛媛大学, 法文学部, 教授 (10183592)
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キーワード | 遍路 / 巡礼 / 八十八ヶ所 / 寺社参詣 / 聖 / 旅 / 天台山 / アスクレピオス |
研究概要 |
[資料収集と現状把握] I 日本国内。四国遍路関係資料並びに関係文献のデータベース構築。全国の博物館・文書館・歴史民俗資料館及び四国四県の図書館から、近世から現代までの約2500件の資料・図書のデータ(重複あり)を得、その入力を完了した。併せて愛媛県歴史文化博物館所蔵の遍路関係資料を写真撮影した。II 海外。本年度は中国江南地方に出張し、五台山を中心に巡礼地の現状、巡礼の状況等を調査した。[合同研究会の実施]四国遍路グループと世界の巡礼グループの合同研究会(平成14年12月〜15年2月)を実施した。検討内容。松原弘宣「古代の宿泊施設」、寺内浩「平安後期の四国と仏教」、西耕生「『ほきぢ』『かけぢ』寸考-『四国辺地』の周辺-」、内田九州男「八十八ヶ所の成立をめぐって、並びに遍路の図像学」、加藤国安「李白の天台山・天姥山詩の祈りと夢-『遍路と巡礼の研究』のために-」、藤田勝久「中国古代の旅と巡礼-これまでの経過と課題-」、高橋弘臣「成尋の天台山への旅」、山川廣司「古代ギリシアの巡礼-アスクレピオスの治療祭儀-」。[口頭発表] (イ)愛媛大学公開講座[四国遍路と世界の巡礼」(平成14年9〜10月)で9人が成果を発表。(口)個別発表。西耕生「空海の和歌」(平成14年度新居浜生涯学習大学「日本文学講座」、平成14年10月)、加藤国安「李白の夢、その想像力の源-天台山の詩を中心に」(愛媛国語国文学会、平成14年10月)、河合眞澄「絵入根本『俳優浜真砂』をめぐって」(演劇研究会平成15年1月例会)。以上を通じて奈良時代における交通事情(道・駅路・宿)、平安後期の遍路の原型の形成、和語における「へち(ぢ)」等の認識、八十八ヶ所の成立時期、遍路・巡礼の図像分析等多面的な成果を挙げた。また中国江南地方の巡礼地並びに李白等の詩人の研究、あるいはアスクレピオスの治療祭儀の研究は、巡礼の東西比較並びに時代間比較の必要性を示した。
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