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2005 年度 実績報告書

清朝における満・蒙・漢の政治統合と文化変容

研究課題

研究課題/領域番号 14310168
研究機関筑波大学

研究代表者

楠木 賢道  筑波大学, 人文社会科学研究科, 助教授 (50234430)

研究分担者 片岡 一忠  筑波大学, 人文社会科学研究科, 教授 (50092515)
丸山 宏  筑波大学, 人文社会科学研究科, 教授 (00229626)
山本 真  筑波大学, 人文社会科学研究科, 講師 (20316681)
松本 浩一  筑波大学, 図書館情報メディア研究科, 教授 (00165888)
キーワード満洲 / モンゴル / チベット / 康煕帝 / 青海 / シャンナン=ドルジ / エヴェンキ / 南京
研究概要

清朝における満・蒙の政治統合と文化変容を研究する場合,重要となるのは,清朝皇帝やモンゴル族が信奉するチベット仏教の存在である。そこで楠木は,康煕帝の側近であり,モンゴル人チベット仏教僧であるシャンナン=ドルジが,西寧に駐在し,密かに康煕帝に宛てて記した満文文書群(満文奏摺)を全訳しデータベース化し検討を加えた。その結果,(1)シャンナン=ドルジが,康煕帝より3歳年上で1651年フフホトに生まれたが,幼少より紫禁城内で康煕帝の侍従幼童として養育されたこと,(2)シャンナン=ドルジがフフホト生まれのモンゴル人としてモンゴル語を,チベット仏教僧としてチベット語を,そして幼少の頃から康煕帝の侍従幼童として養育されたことにより満洲語に堪能であったこと,(3)満洲・モンゴル・チベットの3言語に堪能な康煕帝の側近・チベット仏教僧・モンゴル人として,シャンナン=ドルジは1697-1707年の間,西寧に駐在し,満文の奏摺により,チベット仏教世界を構成するチベット・青海・ジューン=ガルに関する重要情報を秘密裏に康煕帝に報告していたこと,以上の3点を明らかにした。片岡は,清朝時代における満・蒙・漢の政治統合に関する認識が,近現代中国の「西北」地域研究の中にどのように継承されたか,忘却されたかを検討した。丸山は,中国北方のツングース系少数民族であるエヴェンキ族の宗教儀礼と清朝宮廷で行われた満洲族の宗教儀礼との関係を検討した。山本は,江寧(南京)周辺の旗人の資産が清末においてどのような情況であったか,またそれが近現代中国においてどのように扱われたかを検討した。松本は,引き続き,本研究の比較軸として,宋朝の都市の祭祀の変遷に着目し,王朝と都市社会が与えた影響を分析した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 近現代中国における「西北」への関心と研究の歴史2006

    • 著者名/発表者名
      片岡 一忠
    • 雑誌名

      歴史人類 第34号

      ページ: 1-62

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 康煕帝の側近,シャンナン=ドルジの奏摺2006

    • 著者名/発表者名
      楠木 賢道
    • 雑誌名

      歴史人類 第34号

      ページ: 63-98

  • [雑誌論文] 福建西部革命根拠地における社会構造と土地革命2005

    • 著者名/発表者名
      山本 真
    • 雑誌名

      東洋学報 87巻2号

      ページ: 183-211

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 台南道教の〓事文検2005

    • 著者名/発表者名
      丸山 宏
    • 雑誌名

      福井文雅博士古稀記念論集 アジア文化の思想と儀礼(福井文雅博士古稀・退職記念論集刊行会)(春秋社)

      ページ: 475-497

  • [雑誌論文] 台湾北部紅頭道士の補運2005

    • 著者名/発表者名
      松本 浩一
    • 雑誌名

      福井文雅博士古稀記念論集 アジア文化の思想と儀礼(福井文雅博士古稀・退職記念論集刊行会)(春秋社)

      ページ: 152-175

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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