研究課題/領域番号 |
14310173
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研究機関 | 島根県立大学 |
研究代表者 |
江口 真理子 島根県立大学, 総合政策学部, 助教授 (00269523)
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研究分担者 |
唐 燕霞 島根県立大学, 総合政策学部, 助教授 (80326404)
村井 洋 島根県立大学, 総合政策学部, 助教授 (90326398)
貴志 俊彦 島根県立大学, 総合政策学部, 助教授 (10259567)
松本 ますみ 敬和学園大学, 人文学部, 助教授 (30308564)
諏訪 淳一郎 島根県立大学, 総合政策学部, 助手 (40336904)
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キーワード | 宣伝 / 広告 / プロパガンダ / 戦争 / 東アジア / 文化 |
研究概要 |
平成14年度は6回の研究会を開催した。研究会では、1「戦時下日本の写真史料解説」勝村哲也、2「中国の広告史料解説」貴志俊彦、3「アメリカ・イギリスの広告史料解説」江口真理子(第1回 平成14年4月20日)、4「中国史と広告研究」貴志俊彦、5「朝日新聞縮刷版の内容分析」江口真理子(第2回 平成14年5月10日)、6「戦時下関連のメラネシア歌謡」諏訪淳一郎(第3回 平成14年6月5日)、7「ロシア革命後諷刺画にみる日本人像」ワジム・シローコフ(第4回 平成14年6月28日)、)「アジア歴史資料センター関係資料の検索方法」石川正敏、9「『FRONT』1-2号《海軍号」のモンゴル語テクストについて)井上治、10「『大東亜共栄圏』の女たち」加納実紀代、11「関連文献のレビュー」江口真理子(第5回 平成14年7月27日)の報告が行われた。第6回は岡部朗一南山大学教授の「英語政治コミュニケーション--戦争のレトリック--」と題された講演会に参加した。 これらの研究会とその後に行われた議論からいくつかの成果と課題が研究員に与えられた。第一に、戦時下の広告宣伝の分析を通じて自己文化と異文化の緊張関係に迫るという本研究の目的のために、広告宣伝が家族のあり方、女性や子供の生き方、自己や他者または敵や見方をどのように表現していたかという視点が研究のひとつの足がかりになるということがわかった。女性、子供、青年を対象にしたプロパガンダ政策を時系列的に分析し、なお、研究員の専門性を活かし地域的に比較することによって、プロパガンダの文化性を浮き彫りにするという研究の方向性が明らかになった。第二に、一次資料の収集が大きな課題である。本年度は過去の関連文献を蓄積することができた。しかし、一時資料の収集は不十分である。したがって、来年度は国内外の研究施設等に存在するアメリカ、イギリス、ドイツ、日本等各国の対東アジア広告宣伝資料、東アジアにおける日本や重慶国民政府、または各企業の広告宣伝資料を収集・分類したいと考えている。
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