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2005 年度 研究成果報告書概要

ハラホト出土文書(モンゴル文)の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14310174
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 東洋史
研究機関早稲田大学

研究代表者

吉田 順一  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70063716)

研究分担者 梅村 坦  中央大学, 総合政策学部, 教授 (90124289)
宇野 伸浩  広島修道大学, 人間環境学部, 教授 (60310851)
石濱 裕美子  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助教授 (30221758)
井上 治  島根県立大学, 総合政策学部, 助教授 (70287944)
舩田 善之  九州大学, 大学院・人文科学研究院, 専任講師 (50404041)
研究期間 (年度) 2002 – 2005
キーワードハラホト / モンゴル帝国 / 元朝 / モンゴル文書 / ウイグル文書 / チベット文書 / アラビア文字文書 / シリア文字文書
研究概要

モンゴル文書の全容は不明な点があるが一応99点、そしてウイグル文書7点、アラビア文字文書11点、チベット文書2点(1点は表裏)、シリア文書11点を研究対象とし、原則ローマ字転写、和訳、注釈を行い、文書全体の概要を相当に明らかにできた。モンゴル文書(ウイグル文字のものとパクパ文字のもの)は69点を解読した。内容は様々だが、比較的多いのは、穀物・家畜の貸借等に関する契約文書、エチナ路総管府の官人たちに下された命令書、特に酒や丸ゆでの羊の分け前に関する所謂分例文書である。その他仏典の一部と思われるもの、道教経典の一部と思われるもの、ある種の服・靴の作成を命じた文書、役人の名前・官職を羅列した文書、安寧を問う内容の書簡と思われるもの等がある。チベット文書は、表裏から成る1点を解読した。チベット仏教の聴聞録(gsanyig)であると思われる。ウイグル文書は、3点はハラホトからエチナ河を遡る甘州、粛州との人・物の動きを知るのに役立つ。他に経済文書1点、仏典2点、音韻表のようなもの1点がある。アラビア文字文書は、アラビア語4点、ペルシア語3点、トルコ語3点、ペルシア語・トルコ語・漢文1点の文書から成り、スーフィズム関係の書物の一部、ペルシア語叙事詩『フスラウとシーリーン』の一部、漢文行政文書の末尾の添え書き等が含まれることがわかった。シリア語文書は、最も長文の1点は標準的なシリア語の文章で聖書関連の内容であり、他の10点はまとまりのある文章群のようで、全体としてシリア語を含み、キリスト教関連の内容である。ハラホトでこれだけの数のモンゴル文書、アラビア文字文書、シリア文書がみつかり研究対象とされたのは始めてであり、以上の多様な文書(漢語、西夏語文書もある)が使われていたことから、ハラホトが多言語・多民族社会を抱えたモンゴル帝国・元朝の縮図ともいえる様相を呈していたことが明らかとなった。

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公開日: 2007-12-13  

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