研究課題/領域番号 |
14310179
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
永田 諒一 岡山大学, 文学部, 教授 (30116488)
|
研究分担者 |
渋谷 聡 島根大学, 法文学部, 助教授 (30273915)
山本 文彦 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (30222384)
小野 善彦 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (90142885)
塚本 栄美子 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 講師 (90283704)
|
キーワード | Konfessionalisierung / Sozialdisziplinierung / 帝国国制と領邦 / 宗教改革 / 宗派対立期 / アウクスブルクの宗教和議 / ヴェストファーレンの講和 |
研究概要 |
本研究は、ドイツにおける近年の研究動向を受けて企画されている。すなわち、宗教改革期とされる16世紀前半、そして、宗派間の紛争期とされる16世紀後半と17世紀間のドイツおよびドイツ語圏地域を、宗派対立の時代としてトータルに捉え、その時代的特徴と意味を明らかにしようとする試みである。それは、より大局的には、従来、研究の空隙ともなっていた、中世から近代への移行期としてのこの時代について、その歴史的意義と位置を確認しようとする研究でもある。具体的には、個別事例研究の蓄積とともに、当該時期研究の基本的視角となっている諸概念、国家システムとしての帝国、Konfessionalisierung、Sozialdisziplinierung等の再検討と整理との二本立て構成で進められる。 H.15年度は、昨年度の研究成果をふまえて、以下のような研究グループ全体の活動を行った。 (1)平成14年5月に、名古屋で、第1回研究打合わせ会をもち、各分担者のH.14年度研究成果の報告とそれに関する討論、および、H.15年度研究計画の確定を行った。 (2)9月に、渋谷が、第53回「身分制・代議制議会史国際委員会」大会参加、バイエルン国立図書館での資料調査、「近世ドイツ史研究会」出席などの目的で外国出張を行った。 (3)9-10月に、小野が、バイエルン国立図書館およびミュンヘン市立文書館での資料調査などの目的で外国出張を行った。 (4)11月に、永田が、アウクスブルク市立文書館およびドナウヴェルト市立文書館での資料調査などの目的で外国出張を行った。 (5)平成16年2月に、岐阜で、第2回研究打合わせ会をもった。塚本の報告をふまえて、Konfessionalisierung概念、Sozialdisziplinierung概念の整理とともに、それら概念をブランデンブルク選定侯領邦に適用する可能性を討論した。また、渋谷、小野、永田が、外国出張をふまえて、ドイツにおける最新の研究動向、資料収集・調査の成果を報告した。 ただ、H.15年度は、上述の通り、資料収集調査とそれに基づいた個人研究作業、そして、それらについての全体討論にエネルギーを費やしたために、活字化されたH.15年度成果刊行の多くは、H.16年度に持ち込まれる。
|