研究課題/領域番号 |
14310187
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
東 潮 徳島大学, 総合科学部, 教授 (70243673)
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研究分担者 |
葭森 健介 徳島大学, 総合科学部, 教授 (50191648)
定森 秀夫 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (90142637)
川本 芳昭 九州大学, 人文科学府人文科学研究院, 教授 (20136401)
田中 俊明 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (50183067)
橋本 達也 鹿児島大学, 総合研究博物館, 助教授 (20274269)
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キーワード | 倭の五王 / 百済 / 南朝 / 高句麗 / 古代の交通路 |
研究概要 |
本年度は、最終年度でもあり、研究課題の「倭の五王の時代」の交通路を踏査した。当時、大阪湾から瀬戸内海を経て、壱岐、対馬、韓国の金海から西海岸の全羅北道竹幕洞(祭祀遺跡)、黄海(西海)を渡り、山東半島の青島付近、海岸に沿って南下し、連雲港から陸路、揚州から南京という交通路が考えられる。 今回は青島から徐州をへて揚州、揚州から連雲港をへて青島というルートをとった。円仁の行路と重なる。当初韓国の仁川港からフェリーで山東省威海・青島に行く予定であったが、諸条件のため、中止せざるをえなかった。青島まで空路で往復した。山東省から江蘇省各地の遺跡を踏査し、博物館で遺物の調査をおこなった。 2005年に報告された臨沂洗〓地晋墓の遺跡・遺物の調査をおこなうことができた。 また北斉崔芬墓(壁画墓)を特別に観覧しえた。南朝壁画の特色である竹林七賢様式の図像がみられる。崔芬墓の四神図は図像的に南朝墓、百済の陵山里古墳、高句麗の真玻里古墳のものと共通する。さまざまな交流のあったことは確かである。この山東半島は、南朝と北朝の境界で、その国際関係は倭の南朝通交に影響がある地域で、そうした問題意識をもった踏査は意義ぶかかった。 韓国の博物館で、南朝の陶磁器や帯金具などの遺物の調査も実施した。 代表者は、本研究課題と関連する、「高句麗壁画」についての発表を、ハーバード大学、ベルリン自由大学、九州大学主催の国際シンポジュウムでおこなった。
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