研究課題/領域番号 |
14310198
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
曽根原 理 東北大学, 情報シナジーセンター, 助手 (30222079)
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研究分担者 |
伊藤 聡 茨城大学, 人文学部, 教授 (90344829)
大島 薫 関西大学, 文学部, 助教授 (50319604)
牧野 和夫 実践女子大学, 文学部, 教授 (70123081)
渡辺 匡一 信州大学, 人文学部, 助教授 (40306098)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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キーワード | 天台宗 / 談義所 / 成菩提院 / 貞舜 / 慶舜 / 光宗 / 栄心 |
研究概要 |
中世の天台教学は、その内容については多くの研究があったが、それがどのように広がりを見せたかに関する研究は乏しかった。関心を持たれることの少なかった、地域における天台教学受容の実態について、1960年以降、尾上寛仲氏が研究を始めた。その際に注目されたのが談義所(中世に多く見られた地方の学問寺院)であった。尾上氏は十本以上の論文を発表し、談義所が地方における学僧教育の場であったこと、西日本より東日本(特に関東地方)に多かったこと、各地の談義所の間で活発な交流の存在したこと、などを明らかにした。また、尾上氏が住職を勤める成菩提院は、代表的な談義所寺院の一つであった。そこで尾上氏は、関東の談義所寺院研究の一方で、成菩提院の調査も行なった。その後、1994年以降、福田栄次郎氏を中心とする調査団が発足し、成菩提院の所蔵史料を調査し、寺内法度の解明などで新たな成果を挙げた。 本研究では、そうした従来の成果をもとに、中世の天台教学受容の実態解明に向けて、新たな資料の発掘と分析を進めた。その結果、仏教教学にとどまらず、仏教史、神道史、地域文化史、さらには談義、説法、唱導などに関する新史料、新知見が解明された。そうした成果は、2004年11月に学会でのシンポジウムという形で報告され、さらに2006年3月に学会誌に掲載され、研究者間で共有された。 また、一般市民対象の報告も二度行い、研究者以外の人々とも情報を共有することが出来た。
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